まひろに心を開いた理由、敦康親王との関係は?…『光る君へ』彰子役・見上愛インタビュー「捉え方は人それぞれ」
吉高由里子主演で、平安時代の長編小説『源氏物語』の作者・紫式部(ドラマの名前はまひろ)の人生を描く、NHKの大河ドラマ『光る君へ』。見上愛は、まひろのソウルメイト・藤原道長(柄本佑)の娘で、一条天皇(塩野瑛久)の中宮となった藤原彰子役で出演中だ。 【写真】敦成親王を抱く一条天皇と、微笑む彰子 我を出すことができなかった彰子が、まひろと『源氏物語』に出会ったことで変わっていく姿も、最近の大きな見どころとなっている。素顔は、初期の彰子とは正反対というほどほがらかな見上に、彰子を演じるうえで心がけたこと、まひろや天皇との関係などについて聞いた。
彰子の心情の変化「少しずつ段階を踏めるように計算」
──彰子は「まだ心の内をうまく表現できない子」ということで、あまり表情を出さないようにしていたと、あるインタビューで読みました。ほかにも工夫していたことはありますか? 初期はそうでしたね。第35・36回ぐらいが、彰子が大きく変化する時期でした。無表情の感じから、まひろや敦成(あつひら)親王・・・いや、敦成はまだ(取材時は)生まれてないな(笑)。敦康親王ですね。 (注:敦康親王は、彰子が養育している皇后・定子の息子。敦成は第36回で彰子が産んだ皇子) ──確かにややこしいですよね。 台詞でもめっちゃ間違えます(笑)。『源氏物語』やまひろの言葉を通して、自分の気持ちを表現するための言葉を知っていって、ついに帝に告白してしまうと。 そこに至るまでの変化の付け方は、すごく工夫しました。彰子の心情はジェットコースターみたいに変化しているので、0が100になるのではなく、「ここではこのぐらいの表情かな?」「これぐらい感情を乗せてもいいかな?」と、少しずつ段階を踏めるように計算して。 ──そういう長い積み重ねを経ての「お上、お慕いしております!」だったと。 そうですね。ここから彰子はもっと強い女性というか、しっかりとした芯のある、国を守る女性になっていく。その聡明さも、ちょっとずつ出していけるよう意識しています。