あなたはなぜアドバイスしたくなるのか【原文】How to Unhook from Your Need to Give Advice
判断を手放すことは可能だが、それを実践することは簡単ではない
私がこの記事で提案していることは簡単なことではない。そう、私はあなたに専門家でなくなるように提案している専門家なのだ。自分自身について学ぶには一生かかるであろうことを、私はここで皆さんと共有したい。提案の実践はあなたを完璧にするわけではないが、あなたを人としてより良くするだろう。 また、知識を手放すことには勇気がいる。何がベストなのかわからないこと、つまり不確かであることを一貫して自分自身で認識し続けるには、自分の強い意志の力でそれを継続していかなければならない。相手にゆだねるということは、自分自身が専門家として不安になるかもしれない。つまり、専門家である意識を手放すということだ。 役に立とうと思う気待ちよりも、即座に相手に好奇心が持てるように、今日から始めよう。このプロセスは不快に感じても、意図的に練習して欲しい。このプロセスを信頼すれば、すぐに魔法が起こることに気づくだろう。そして、毎日、自分が少しずつ成長していることを感じながら、自分が人間であることを許そう。 [1] Gallagher, S. et al. (2015) The Neurophenomenology of Awe and Wonder: Towards a Non-reductionist Cognitive Science. Palgrave Macmillan. pp. 22-23.
【筆者について】 マーシャ・レイノルズ博士(Dr. Marcia Reynolds)は、コーチングを通して世界各地の企業の幹部育成をサポートし、実績を上げている。クライアントは、多国籍企業、非営利団体、政府機関のエグゼクティブや将来の幹部候補生である。また、世界各地で開催されているコーチングやリーダーシップに関するカンファレンスで講演し、43カ国でリーダー向けの講座を担当し、コーチングを行っている。調査機関グローバル・グルス(Global Gurus)で世界5位のコーチに選ばれ、さらに国際コーチング連盟が選出している10名のThe Circle of Distinctionの一人でもある。 医療分野でのコーチング経験も豊富で、ヘルスケア・コーチング・インスティテュートのトレーニングディレクターを務め、総合病院、クリニック、大手製薬会社などで25年にわたり数多くのリーダーにコーチングを提供している。 また、彼女は国際コーチング連盟(ICF)の 歴代5番目のグローバル・チェアマンであり、世界で最初のICFマスター認定コーチ (MCC) になった25人のうちの1人である。組織心理学の博士号、および、教育とコミュニケーション分野における修士号を取得している。 著書に、"Coach The Person, Not the Problem"(邦訳:『変革的コーチング』), "Outsmart Your Brain", "The Discomfort Zone: How Leaders Turn Difficult Conversations into Breakthroughs"などがある。
【翻訳】Hello, Coaching! 編集部 【原文】How to Unhook From Your Need to Give Advice(レイノルズ博士のウェブサイトCONVISIONINGに掲載された、2023年1月24日の記事を許可を得て翻訳。)
Dr. Marcia Reynolds