【函館記念】ホウオウビスケッツ 圧倒2馬身先着 岩田康「ひと回り良くなっている」
「函館記念・G3」(14日、函館) 巴賞Vで勢いづくホウオウビスケッツが10日、函館Wで躍動。前走から中1週となるが疲れを見せることなく、併せ馬で大きく追走から最後は豪快に2馬身突き抜けた。待望のタイトル奪取へ視界は良好だ。巴賞の雪辱を期すデビットバローズも、同じくWで好ムードを漂わせた。 ここが勝負の時だ。前哨戦の巴賞快勝から中1週となるホウオウビスケッツは、函館Wで僚馬のショウナンアメリア(5歳2勝クラス)と併せ馬。5Fから2秒追走する形でスタートし、道中は鞍上と折り合いをつけて直線は内へ。直線半ばで軽く気合をつけられると一気に加速モード。アッという間に2馬身突き放した。 元気いっぱいの動きで5F67秒0-38秒5-12秒4を計時。騎乗した岩田康も納得の表情を浮かべる。「巴賞より落ち着いているし、ひと回り良くなっている。メンコをしているからかな。落ち着いているのはいい傾向」とメンタル面の進化を評価した。見届けた奥村武師も「こたえている感じはなく、元気いっぱい。レース翌週の水曜日から乗りだせましたからね」と手応えは十分だ。 巴賞は有言実行の勝利だったが、指揮官は「内容は褒められたものじゃないけど、賞金加算のために勝つことが最優先だった。まだ競馬で教えなければならないことはたくさんある」と気を引き締める。まだまだ走りは粗削り。それでも、ここに出走するための過程は無事にクリアできた。 飛躍の時はもうすぐだ。3歳春のスプリングSでは、今年の大阪杯を制したベラジオオペラの2着。ダービーでも0秒2差の6着と健闘した厩舎の期待馬。「重賞でいい競馬をしなければいけない馬。巴賞からきついローテになったけど、乗り越えてほしい」とトレーナー。ここまで時間はかかったが、再びG1の舞台へ返り咲くためにも、ここでしっかりと結果を出す。