ロマンス詐欺事件か…SNSで知り合った「サンチェス」名乗る人物からの投資話で1億6500万円だまし取られる 大阪府警
大阪府警は25日、府内に住む60代の医師の女性がSNSで知り合った人物から投資話を持ちかけられ、約1億6500万円をだまし取られたと発表しました。女性は言語を勉強するために、実在するとみられる「外国語学習アプリ」で犯人と知り合っていて、警察は「SNS型ロマンス詐欺」事件とみて捜査しています。 警察によりますと、大阪府内に住む60代の医師の女性は、2024年5月、実在するとみられる「外国語学習アプリ」で英会話の相手を探していたところ、アプリでの評価が高かった東京在住のスペイン人男性「サンチェス・カール」と名乗る人物と知り合いました。 「サンチェス」と名乗る人物はやりとりの中で、女性のことを「妻」、自身を「夫」と呼び、その後、SNS上で女性に対して暗号資産を使った投資話を持ちかけました。 「サンチェス」に好意をもっていた女性は指示された通り、暗号資産口座を開設。5月から10月の間、36回にわたって、合計約1億6500万円を振り込んで、だまし取られたということです。 女性は、振り込みを続ける間に、暗号資産会社から、「詐欺の可能性がある」と指摘を受けていましたが、「サンチェス」を名乗る人物と連絡が取れなくなることなどを恐れて投資を続けていて、資産が底を尽きて、息子に相談したことで事件が発覚しました。 大阪府警はこの他にも、府内に住む70代の女性が2024年11月までの1年間の間に、SNSで知り合った外国人男性を名乗る人物から、約1億円余りをだまし取られたと発表しました。 この人物は、アメリカ・ミシガン州に住む船医「デビッド・スミス」を名乗り、「麻薬組織に資金提供したと連邦警察に疑われ、逮捕された。弁護士を雇う必要がある。ハニーと過ごすために、無実を証明したい」などと言っていたということです。 警察は、いずれも「SNS型ロマンス詐欺」とみて捜査を進めています。 警察庁によりますと、SNS型ロマンス詐欺は2024年、11月末時点で、被害総額が約346億円と、前の年の同じ時期と比べて2倍以上になっていて、被害が深刻化しています。