【中山美穂さん亡くなる】「精神的には、昔のほうが大人だった」デビュー35周年で語っていた50歳の心境【生前インタビュー】
俳優の中山美穂さんが6日、都内の自宅で亡くなった。54歳だった。中山さんは同日に予定していた大阪公演を体調不良のため中止すると発表していた。2020年に週刊朝日でインタビュー。デビュー35周年という節目で、演じること、歌うことについて語っていた。中山さんを偲び、週刊朝日2020年1月3-10日合併号の記事を配信する。(年齢、肩書等は当時) 【貴重】笑顔がまぶしい!中山美穂さんの週刊朝日の表紙はこちら * * * 気になる人物の1週間に着目する「この人の1週間」。2020年でデビュー35周年。女優として精力的に活動しながら、歌手としての活動も再開させた。演じる時は、求められることに全力で応え、音楽では、自分自身のやりたいことにこだわりバランスを取る。中山美穂さんのエネルギーの源泉とは? 2020年の3月1日で50歳になる。女優というのは、実年齢を積極的に言いたがらない印象があるが、彼女の話を聞いていると、どうも50歳になる自分を面白がっているように感じられる。20年にデビュー35周年を迎えるにあたり、約20年ぶりにアルバムをリリースするなど、女優以外の仕事が活発化してきたことも関係しているのかもしれない。 ■ただ無我夢中でした 「年齢を重ねてからのほうが、気持ちはシンプルに、スッキリしてきているかもしれないです。いろんなこだわりが削がれて、鎧を外していけているのかな……。一つ、何か豊かな部分を見つけられたら、その代わりに何かを手放していける。どんなつらいことがあっても、人前では自然に笑っていられるような、そんな芯の部分にあるブレない何かが太くなっているように思います。それは、人の3周分ぐらいの人生を経験しちゃった気になっているせいなのかも(笑)。いろんなことを乗り越えてきた私だから、何があってもきっと大丈夫、って思うんです」 最新アルバムのタイトルは、「Neuf Neuf」。“新しい”という意味のフランス語を「“ヌフヌフ”っていう語感が面白いなと思って(笑)」二つ重ねた。そこには、デビュー曲「C」のリカバーも収録されている。 「作詞が松本隆さん、作曲が筒美京平さんで、今歌っても、全く古さを感じなかった。当時は、背伸びした気分で歌っていたせいか、今のほうが、言葉が自分の中にスッと入ってくる、新曲のような感覚がありました。デビュー当時は、忙しいからといって、つらいと思ったこともなかったし、仕事に対する不安も不満もなかったです。ただただ無我夢中でした。だから、懐かしいという感覚すらないんです」