タイアップがなくなってもライブハウスに似合う曲を演奏し続ければいい――結成26年にして紅白初出場、10-FEETのスタイル #なぜ話題
疾走感あふれるサウンドは、まさに音で映画を表現するのに一役買っている。それは原作への熱い思いがあるからだろう。スラムダンクの好きなキャラクターにも、それぞれの個性が垣間見えた。 「僕は身長が低いほうなので、宮城君(宮城リョータ)に感情移入していました。普通なら“背が小さいしな……”ってコンプレックスを抱いてしまうところを、彼は“これでやっていくしかしゃあない”っていう姿勢で、テクニックを磨いてドリブルやスピードを武器にして戦っている。そういう部分に共感を得ました」(TAKUMA) 「僕はやっぱり三井寿が好きです。エピソードの一つひとつがかっこいい。最初はすごいスタープレーヤーやったのに、けがでバスケができなくなる。そこでグレたりもしたけれど、またバスケをやりに戻ってくる。『この音が…… オレを甦らせる 何度でもよ』っていうシーンでゾクッてきました。だから三井寿、大好きですね(笑)」(NAOKI) 「僕はゴリ(赤木剛憲)です。キャラの強いメンバーを、しっかりまとめている。縁の下の力持ちなところがすごいなって思います」(KOUICHI)
主催フェス「京都大作戦」は10-FEETにとっての“正月”
「第ゼロ感」は、2022年11月に配信限定シングルとしてリリースされた。現在のストリーミング総再生回数は2億回を超えている。これまでも地道なライブ活動や、大型音楽フェスへの出演などで音楽好きの間で知られた存在ではあった。楽曲がヒットしたことでの変化はどのように感じているのだろうか。 「映画が公開されてすぐ、自分たちの曲が街中でかかっているのを聴いて、すごく嬉しかった」(TAKUMA) 「スーパーとかでかかっているインストバージョンの『第ゼロ感』を聴いたことがある」(NAOKI) 「有線バージョンみたいね。『ついに来たなー!』って感じだよね(笑)」(TAKUMA) ヒットを受け、「地元の京都を歩けないくらいなのでは?」という問いに対し、NAOKIは「面白いくらい普通に歩けますね」と笑う。