ついにおまえもか! [ポルシェ911]に歴代初のハイブリッド やっぱりガソリンに限る!? ポルシェファンはどう評価する?
■今後の展開はどうなる?EV化はいつ?
今回耐久レースなどで培った技術、ウエストゲートのないボルグワーナー製電動ターボチャージャーを採用したわけだが、このボルグワーナーの電動ターボは2019年に発表されたeターボの流れを汲むものだ。ボルグワーナーといえば、もとはといえばKKKで930ターボのターボチャージャーもKKK製だ。 最近では、997型ポルシェ911ターボで初めて採用され、それ以降の911ターボおよびGT2系のターボモデルに搭載されている、ガソリンエンジン用VTG(可変タービンジオメトリー)を思い出す。 さて、ハイブリッドを搭載したことで、911らしさは失われるのか?おそらく答えはNOだ。997時代の直噴化、2015年9月に全車ターボ化(GT3、GT3RSを除く)された時も、がっかりしなかったからだ。 特に3.4Lのカレラ/カレラ4(350ps→370ps)、3.8LのカレラS/4S(400ps→420ps)が2015年8月にマイナーチェンジし、いわゆる991.2型となった時も、3Lツインターボ化による、ターボ感は、ターボ付きであることを忘れさせるほどで、アクセルペダルに対する反応はリニアで、サウンドも回転フィールも自然だった。 水冷エンジン搭載以降では、991型のMT、つまりNAの3.4L水平対向6気筒、7速MTが911らしさがあるように思う。空冷993をコットンのTシャツと例えるなら、991のMTは鹿の子ポロといった感じで、992に感じられる革ジャンを羽織っているようなガッチリ感はかろうじて感じない。そんななかにあって、車重が1480という現行992型のカレラTに試乗した時も、911らしさを感じたものだ。 昨今の電動化時代に対応するポルシェの答えは、現行992型の後期モデルで、GTSモデルにハイブリッドを与え、カレラシリーズには新開発の3Lターボで環境性能に対応。 何度も言うが、やはりハイブリッド化しても軽さにこだわるのはさすがだ。先代GTSよりも50kg増(1595)に抑えたのは嬉しい。 今回のハイブリッドのGTSは、3Lツインターボのハイブリッドは、システム最大出力541ps/610Nmと、61psも向上し、0→100km/hは3.0秒と、マイナーチェンジ前のGTSよりも0.4秒速く、現行GT3RSよりも0.2秒も速いのだからおそれいる。 おそらく今後、カレラS/カレラ4S、タルガ/タルガ4、カブリオレのほか、ターボ、NAのGT3/GT3RSの改良版が登場してくるだろう。GT3は現在、510psを発生する4L水平対向6気筒のNA、GT3RSは525psだが、新型GT3はNAを維持しつつ、ハイブリッドを装着してくるのか見もの。 GT2、GT2RSに関してはおそらく今回のツインターボ+ハイブリッドになるのは確実。700psを超えてくるのは間違いないところだろう。 992型は2018年のデビューだから、次のニューモデルは、おそらく登場8年後の2026年。そしてあまり来てほしくないBEV化は、一部を残してその2026年に登場することになるだろう。