<河村勇輝選手>所属するグリズリーズが八村塁選手のレイカーズと対戦 WOWOWでライブ配信 佐々木クリスが見どころを語る
河村選手のここまでを見ると、プレシーズンも含めてペイント内でのシュートがほとんど打てていない。昨シーズンのBリーグでは、平均20.9得点を挙げたうちの6.9点はペイント内からの得点で、フリースローも5本くらいは決めているので、基本的には10点くらいはペイント内から取るわけじゃないですか。ホーバスジャパンもそうですが、ペイント内からと3Pでのシュートの比率は1対1が「黄金律」なので、それができるということを証明しないといけないのかなと思います。
ーー一方で、八村選手は今年でNBA入りをしてから6シーズン目とすっかり定着しています。今シーズンは初年度以来で開幕スタメンとなりましたし、3Pの成功率(11月3日時点で52.6%)などを見ても好調です。
佐々木さん 八村選手の口からも「頂点が見たい」といった趣旨の発言がありましたが、非常にモチベーション高くこの6シーズン目を迎えているんじゃないでしょうか。今年のレイカーズはHCとして迎えたJJ・レディックが、アンソニー・デービスをエースだとして、彼にはMVP級の活躍をしてほしいと打ち出しています。チームの戦術の根幹はデービスを中心とするものとなっていて、その中で八村選手も開幕前から先発指名をされたというのはすごく気持ちがいいと思うんですよね。レイカーズのフォワード陣が手薄だということもありますが、彼を先発にしているのはレディックHCからの「やってもらわないと困る」という八村選手へのメッセージにも取れるので、ここまではしっかり気概を持ってやっているんじゃないでしょうか。
ーーポジションを与えられ、やるべきことが八村選手の中でも整理されているからこその好調ぶりといったところでしょうか。
佐々木さん それはあるでしょうね。AD(デービス)とレブロンの2人と戦う中で、自分のやるべき仕事は何なのかというのは昨シーズンの終盤から明確になったと思います。それに伴ってシュートセレクションを含めたオフェンスにおける状況判断が向上し、今シーズンでもうまく持ち越せていますね。あとは、彼がドラフト1巡9位指名(2019年)と鳴り物入りでNBA入りをして、先発を与えられて、という中で、八村選手が持っていたセルフイメージと、チームが八村選手にやってほしい、彼にできる役割との乖離にすごく苦しんだと思うんですよね。