立山黒部アルペンルート利用16%増82万4000人 トロリーバス終了が後押し
立山黒部貫光(富山市桜町)は2日、立山黒部アルペンルートの今季の入り込み数が前年比16%増の82万4千人だったと発表した。円安を背景に海外客が増え、国内唯一のトロリーバスが最終運行を迎えたことで国内客も増加。コロナ禍前の2019年との比較で93%まで回復した。 今季の営業は4月15日に全線開通し、11月30日に終了した。入り込みの内訳は、国内客が60万人(前年比13%増)、海外客は22万4千人(同25%増)だった。 国内客ではトロリーバスが話題となり、ラストラン直前の9~11月が例年を上回った。北陸新幹線の敦賀延伸も後押しし、シーズンを通して伸びた。 海外客は台湾、韓国、香港の順に多かった。円安に加え、富山空港を発着するチャーター便も寄与し、春の「雪の大谷」と秋の紅葉の時期を中心に増加した。 同社の担当者は「トロリーバスの最後を飾るにふさわしく、多くの方に来ていただいた」と話した。
能登半島地震の影響で黒部宇奈月キャニオンルートの一般開放が当初の6月から来年以降に延期された影響については「現時点では測りかねる。開通すれば一体となって相乗効果を生んでいきたい」とした。