アフリカ開発会議って何? ― 横浜開催のTICAD Vをやさしく解説
■TICAD Vでの課題とは 資源輸出を中心に近年のアフリカ経済は好調で、世界銀行の統計によると、2011年の平均GDP成長率は4.7パーセントと高い水準にあります。ただし、その一方で、格差や環境破壊、テロの拡散といった問題も噴出しており、TICAD VではTICAD IV(ティカッド・フォー)で採択された横浜行動計画の進捗状況の確認とともに、成長と安定のバランスが大きな議題になるとみられます。さらに、財政赤字で日本自身の援助額が伸び悩み、対アフリカ貿易額も目立って増加していないため、TICADと日本‐アフリカ関係の連結を改めて考えることも、大きな課題になるといえます。(国際政治学者・六辻彰二)