ネイティブの英語でよく聞く“in terms of”どういう意味?
英語を話せるようになりたいけれど、効果的な学習法が見つからない。そんな多くの英語学習者から絶賛の声を集める本が『話す力が身につく5分間英単語』だ。カジュアルな会話からフォーマルな表現まで、数千に及ぶ例文を音声とともに掲載。実践的なスピーキング力やリスニング力を向上させることができる。著者は、英字新聞編集長を10年以上務める高橋敏之氏。一般的な英単語集には記載されていない「ニュアンス」や「実際の使われ方」まで丁寧に解説した。本稿では本書から特別に一部を抜粋して紹介する。 【この記事の画像を見る】 term ①(名)用語、言葉 ②(名)(任期・刑期・学期などの)期間 ③(名)(契約などの)条項、条件 ● term「境界、限界」が基本のイメージ termは数々の意味を持つ語だが、「(ここからここまでという)境界、限界」を表すのが本質的なイメージだ。 これを出発点に考えると、一見バラバラに思える上記の3つの意味を貫く共通点が見えてくる。 「期間」は、まさに「ここからここまで」という境界を表すものだし、「(契約の)条項」も「契約上やってよいのはここまで」といった具合に境界に関わっている。 やや難しいのは①の「用語、言葉」という意味だ。 例えば下の絵を見れば分かる通り、「『犬』という言葉で表せるのはここまで」という具合に、言葉にはそれが定義する「範囲(=境界)」があると考えれば、①の意味にも境界のイメージがあるのが分かるだろう。 ちなみにtermの形容詞形のterminalは「(駅が)終点の」「(病気が)末期の」。動詞形のterminateは「~を終わらせる」。 これらにも、「ここまで、これで終わり」といった境界や限界のイメージがある。 ● ①(名)用語、言葉 The article is full of technical terms. その記事には専門用語が多い ◆ technical term(専門用語)の他、legal term(法律用語)、medical term(医学用語)、scientific term(科学用語)、economic term(経済用語)のように、前に形容詞を付けて使うことも多い。このように、termはwordよりも「特定の分野で使う言葉」という意味合いが強い A fag is a slang term for a cigarette in the U.K. イギリスではfagはたばこを意味するスラングだ ◆ term for ~で「~を表す用語」 Who coined the term "covidiot"? 「covidiot」という言葉を作ったのは誰ですか? ● ②(名)(任期・刑期・学期などの)期間 The governor will run for a second term. 知事は2期目を目指して出馬する予定だ She has pledged not to raise taxes during her term in office. 彼女は自分の任期中には増税をしないと約束した ◆ term in/of officeで「(公職にある人の)任期」 His father is serving a 10-year prison term for attempted murder. 彼の父親は殺人未遂で10年の刑期を務めている The spring term ends on April 28. 春学期は4月28日に終了する It won't make much difference in the short term. それは短期的にはたいした違いが生じない ◆ in the short termで「短期間で、短期的に見れば」。in the long termなら「長期的に見れば」 ● ③(名)(契約などの)条項、条件 Please read the terms and conditions carefully before using this site. 当サイトを使う前に利用規約をよくお読みください ◆ terms and conditionsで「利用規約、基本条件」 They have accepted the terms of the contract. 彼らは契約の条件を受け入れた Which is a better job in terms of salary? 給料の点ではどちらがよい仕事だろうか? ◆ in terms of ~は「~の観点では」という決まり文句 □ coin(動)(新語など)を作り出す □ covidiot(名)「新型コロナウイルスに関する規制に従わない人」という意味のスラング □ attempted(形)未遂の、企てられた □ contract(名)契約(書) (本稿は『5分間英単語』から抜粋・編集したものです。)
高橋敏之