社会保険料、高すぎ…「公的年金に入るくらいなら、自力で」⇒個人年金保険を選ぶ“未納者”も。それでも「会社員は国の年金が絶対お得」なワケ【税理士が助言】
税金面でいえば、会社員は「国の年金保険」のほうが絶対にお得
年金の未払いが問題になっていますよね。「あれに入るくらいだったら、自分で手当てする…」とかいって、民間の年金保険に加入したりする人もいます。 国が保障してくれる年金保険が良いのか、それとも民間の年金保険が良いのか、いろいろ意見が分かれるところだと思います。しかし、サラリーマンの「税金面(所得税)でいえば、保険料が『社会保険料控除』として全額控除される国の年金保険のほうが絶対にお得」です。
保険加入による節税効果も「微々たるもの」
民間の年金保険による節税効果って、どうなのでしょうか。「生命保険料控除」は最大12万円しか控除することができず(所得税法第76条)、生命保険に入る節税効果なんて、ほんの数万円、税金が変わるかどうかのレベルです。 したがって、節税効果は低く、税金面で数万円得するために、「ぼったくり保険」(私見です)に入る必要はないということです。 稲垣 啓 中小企業診断士、税理士 1977年富山県生まれ。立命館大学経営学部を中退(飛び級)し、同大学院法学研究科修了(民事法)。2011年9月に中小企業診断士、2020年3月に税理士登録。著書に『原価計算なるほど用語図鑑』(単著、中央経済社)、『行政書士・社労士・中小企業診断士 副業開業カタログ』(共著、中央経済社)などがある。
稲垣 啓