アラン・ドロンの追悼上映が見逃せない! 代表作から受賞作まで、あの美しい青い瞳をスクリーンで味わおう
追悼上映『Adieu(さらば) アラン・ドロン』
フランスの俳優、アラン・ドロンが2024年8月18日に88歳で逝去した。彼はその類まれなる美貌で、二枚目の代名詞として1960~70年代の銀幕を彩ってきた。娯楽大作から芸術映画まで、幅広い演技力で生まれた数々の作品はまさに「偉業」と呼ぶのにふさわしいものだ。今回の追悼上映は、そんな彼に敬意を表し、生誕日である11月8日よりBunkamuraル・シネマ 渋谷宮下で開催する。 【写真多数】「二枚目の代名詞」と言われるその圧倒的な美貌。 上映のラインアップは、『太陽がいっぱい 4Kレストア版』『若者のすべて 4Kレストア完全版』と『冒険者たち』の3作品から構成する。アラン・ドロンの映画人生を決定づけた代表作、『太陽がいっぱい』はまばゆい太陽が照りつける地中海の上で実行された、美しく孤独な野心家の殺害計画を描いた。監督ルネ・クレマンによる緻密な演出は、ドロンの美しさをより神秘的で狂気じみたものにする。ヴェネチア国際映画祭審査員特別賞を受賞した『若者のすべて』は、ネオ・レアリズモの集大成的傑作だ。ドロンが一粒の涙を流すシーンは、ネオ・レアリズモの象徴的なひとコマとも言えるだろう。『冒険者たち』は、三人の男女の愛と友情を描いたロマンあふれる青春レクイエムだ。 格別な存在感と輝きを放っていたアラン・ドロン。フィルムに色濃く残された、その憂いを帯びた青い瞳を、ぜひスクリーンで堪能したい。
文:Pen編集部