「太極拳ゆったり体操」介護予防に効果あり 福島県喜多方市が2007年から実施 バランス機能アップ、筋力強化
福島県喜多方市の12月定例議会は5日、一般質問を終えた。斎藤勘一郎(市民の声)菊地とも子(公明会)渡部勇一(至誠会)佐藤忠孝(新良致会)の4議員が登壇し、市政全般をただした。 市が取り組む「太極拳ゆったり体操」が筋力強化や身体機能の維持などの介護予防に効果があることが確認された。菊地議員の質問に五十嵐俊之保健福祉部長が答えた。 体操は市と福島医大放射線医学県民健康管理センターの安村誠司センター長、会津保健所が共同で作成し、2007(平成19)年から実施している。現在は年間約380回の体操教室や地区推進事業で実施している。 安村センター長の協力を得て2003年から3年間行った短期検証では、体操がバランス機能を向上させ、下肢筋力を中心に全身の筋力を強化させる効果が確認された。中長期的な効果の検証として、2011年から2021(令和3)年まで追跡調査を実施した。体操教室に参加したことがある人の10年後生存率は79%で不参加の人よりも16・8ポイント高かった。10年間で新たに要介護認定を受けなかった人の割合は参加者が75・2%、不参加者が64・4%だった。
市は事業の周知や教室の参加促進に努めるとともに、講習会を実施し指導員の育成にも取り組む。 (会津版)