佐藤健主演で映画化された「どんでん返しの帝王」中山七里作『護られなかった者たちへ』続編『境界線』が文庫版で登場[文庫ベストセラー]
8月14日トーハンの週間ベストセラーが発表され、文庫第1位は『もどき友成 助太刀稼業(二)』が獲得した。 第2位は『母の待つ里』。第3位は『百年の孤独』となった。 【画像を見る】佐藤健、阿部寛ら出演 映画「護られなかった者たちへ」登場人物相関図 4位以下で注目は6位に初登場の『境界線』。「どんでん返しの帝王」の異名を持つ中山七里さんが2020年に発表したヒューマンミステリの文庫版。宮城県警捜査一課の笘篠誠一郎警部は、東日本大震災で行方不明となった妻の身分証を持つ遺体がみつかったとの報を受け現場へ向かう。ところがその遺体は妻ではない別人のものだった――。捜査の果てに浮かび上がる復興の闇。あの日を境に変わってしまった社会と人々を描く骨太なヒューマンミステリとなっている。同作は2018年にNHK出版より発売された『護られなかった者たちへ』と同じ宮城県警捜査一課を舞台としており、前作に登場したキャラクターも出演する。『護られなかった~』も大震災後の宮城県を舞台に、凄惨な連続殺人事件とその裏にある切なすぎる真実を描いた問題作。2021年に映画化され、主役を佐藤健さんが演じ、阿部寛さん、清原果耶さん、林遣都さん、吉岡秀隆さん、倍賞美津子さんらが出演した。映画はその年の日本アカデミー賞で高く評価され、優秀作品賞をはじめ、多数の賞を受賞している。
1位『もどき友成 助太刀稼業(二)』佐伯泰英[著](文藝春秋) 正反対の武士コンビは、江戸の刀剣商に駆け込むが…故里の毛利藩を出て、波乱の旅を続けてきた嘉一郎と助八郎。毛利家家宝の刀を江戸の高名な刀剣商・備前屋へ持ち込んだ。助八郎の勝手に振り回されながらも「助太刀稼業」で名を挙げる嘉一郎はある日、一万八千両もの借財があるという譜代大名の屋敷へ赴くことに。案内の小姓の姿が消えた時、不穏な声が響き、危険が迫る――剣の修行と商人の交わりを通し、世の中を学び成長する武士の爽やかな姿を描く、シリーズ第二巻! (文藝春秋ウェブサイトより)