巨人は“菅野の穴”を埋める存在、元SB勢はブレイク候補多数 「育成から巻き返し」期待したい男たち
ただ二軍では14試合に登板して防御率1.88で、イニング数とほぼ同数の奪三振を記録するなど成績を残している。サイドスローから150キロを超えるスピードをマークし、ボールの勢いは十分だ。チームはこのオフに現役ドラフトでアンダースローの鈴木健矢が広島に移籍しており、そういう意味でも変則フォームの宮内の希少価値は高まっているはずだ。3年目の来季こそは持ち味を発揮して一軍定着を目指したい。 このオフは他球団に育成契約として移籍するケースも目立つが、その中でも期待が大きいのが三浦瑞樹(ソフトバンク→中日)と仲田慶介(ソフトバンク→西武)の2人だ。三浦は盛岡大付、東北福祉大で主戦として活躍し2021年の育成ドラフト4位で入団。1年目から二軍で結果を残すと、3年目の今年は7月に支配下登録され、ウエスタン・リーグの最優秀防御率のタイトルに輝いている。 それでも球団は来季再び育成契約を提示すると、退団して中日に育成選手として移籍となった。スピードは140キロ台中盤と驚くような速さはないものの、スライダーとチェンジアップという対になる変化球をコーナーに投げ分け、制球力の高さと投球術には定評がある。技巧派にしては被本塁打が少ないというのも特長で、広いバンテリンドームナゴヤが本拠地となればその持ち味がさらに生きるはずだ。中日は先発左腕の小笠原慎之介がメジャー移籍を目指して退団が濃厚となっており、大野雄大も近年成績を落としているだけに、先発ローテーション争いに加わってくること可能性も十分にありそうだ。 一方の仲田は福岡大から2021年の育成ドラフト14位で入団。強肩が早くから注目を集めたが今年は内野手登録になり、シーズン開幕前の3月に支配下昇格を果たした。一軍では3安打に終わったものの、代走や守備固めなどで24試合に出場。一軍帯同が増えたことで二軍での出場機会は少なかったが、その中でも4割を超える打率をマークするなど圧倒的な成績を残している。