新商品の留め具を披露する畦崎取締役

　来年5月の世界バラ会議福山大会に向け、関連の新商品が次々誕生している。広島県福山市などでつくる実行委員会が開発を後押しし、募集に手を挙げた28事業者のうち12者のアイデアがこれまでに実現。今月は風呂敷の留め具や手拭いハンカチが相次いで発売された。 伝統技法で染め上げたこころ粋の「ぷちてぬ」 　同市東町の畦崎畳商工は留め具「Wrap　the　world“BARA”お包みtomeko」を商品化。手のひらサイズのバラ形の革製で、風呂敷の端を留め具の穴に通して固定する。 　「風呂敷で包む日本文化に、優しさや思いやりなど福山の『ローズマインド』とバラの華やかさをプラスした」と畦崎泰子取締役。赤、茶、ナチュラルの3色で1個1210円。山陽自動車道福山サービスエリア上り線（津之郷町）や同社のオンラインストアなどで販売する。 　神辺町川南のオリジナル雑貨卸業「こころ粋」は、ハンカチや食事のナプキンに使える「ぷちてぬ」を開発。縦34センチ、横44センチで、江戸時代から伝わる型染め技術「注染」で仕上げた。赤とピンクの2種の「薔薇（ばら）あそび」は水玉柄の中に花や葉、青い「鞆ひより」は鞆町の常夜灯やタイをちりばめた。 　三好晶子社長は「日本の伝統技術の良さを若い人や外国人に知ってほしい」。1枚968円。天満屋福山店（元町）内の「FUKUYAMA　MONO　SHOP」やホテル鴎風亭（鞆町）などで取り扱う。 　実行委は昨年度に第1弾を募集。開発費用を補助するなどし、バラのピザやハーブティーなどが商品化された。本年度も7月末まで募集中。実行委は「期待以上にさまざまな品が生まれている。大会後も見据え、さらに輪を広げたい」としている。