落選組からデビューへ…秋元康総合プロデュース“Rain Tree”「焦りと苦しみの1年、胸を張ってアイドルと言えるように」
2023年4月から約半年間にかけて行われた秋元康氏によるIDOL3.0 PROJECTオーディション。その合格メンバーで結成されたのがWHITE SCORPIONだった。一方、最終選考まで残るも選ばれなかった17名は「FINALIST(ファイナリスト)」として、約1年間活動してきた。そんな彼女たちが、2025年1月にキングレコードより「Rain Tree(レインツリー)」としてメジャーデビューすることが発表された。一度は閉じかけたアイドルへの道がもう一度、拓けたわけだ。だが、その道はやはり平坦なだけではなさそうだ。 【写真】ソロカットも、Rain Treeのタマ、ミラン、リー【8点】 同時に、シングルごとに表題曲のメインメンバー選考のためのセレクションを実施することも発表されたのだ。セレクションで選ばれたメンバーは、シングル期間「Rain Tree」のメンバーとして活動し、選ばれなかったメンバーはカップリング曲のメンバーとして活動することになる。デビューを喜ぶ気持ちと、セレクション制という現実に戸惑うメンバーたち。さまざまな気持ちが入り交じる発表会終わりに、Rain Treeのメンバーであるタマ、ミラン、リーに心境を聞いてみた。 ――メジャーデビュー決定おめでとうございます。セレクション制の発表もありましたが、今の気持ちを教えてください。 タマ 1年前に最終選考で落ちてからメジャーデビューを目標に活動してきたので、発表された時はすごくうれしかったのと同時に、この1年間すごく苦しかったことを思い出しました。デビューできるのは素直にうれしいんですけど、セレクションがあるので、まだまだ気は抜けないです。選ばれたい気持ちはもちろんありますが、それ以上に、これからも17人で切磋琢磨しながら、さらに仲良く活動していきたいと思っています。 ミラン 正直、この1年はうまくいかないことの方が多くて、ここに残ったことが正解かわからなくなってしまった時もありました。母にも「最近うまくいってないんだよね」と相談に乗ってもらったこともあって…。なので、デビューを知ったときは本当にうれしかったです。まさかこのタイミングだと思っていなかったので、びっくりしましたし、それと同時にデビュー曲をみんなで歌えないことが衝撃でした。だけど、ここでめげていたらいけないので、この壁も乗り越えて、私が理想とするアイドルに近づけるようこれからも頑張っていきたいです。 リー FINALISTとして、WHITE SCORPIONさんのリリースイベントに立たせてもらっていたのはすごくうれしかった反面、何者でもないので苦しい部分もありました。発表されたときは「ようやくデビューか!」とうれしかったんですけど、セレクション制は本当にショックで…。すごく悲しいですが、いろいろな子がいるFINALISTが1つの木になったとき、セレクションによって枝分かれしてしまうかもしれませんが、同じ1つの木ではあるので、お互いを補い合いながらRain Treeを大きくして、一緒に大きなステージを見たいです。 ――これまではFINALISTとして、WHITE SCORPIONさんのリリースイベントに立たれていましたが、目指していたグループのイベントです。どのような気持ちで参加されていましたか。 タマ リリースイベントにはWHITE SCORPIONさんのお手伝いとして出させてもらっていたので、ステージで披露する企画も衣装も自分たちで考えていたんですけど、正直苦しい時もありました。ダンスレッスンが始まってからは、成果を見せようと思ってステージで踊ったこともありましたが、衣装はないので、いつもレッスン着の上にボロボロのゼッケンを着ていました。いつまでこの状況が続くんだろう…という想いがどうしてもありましたが、デビューが決まってやっとスタート地点に立てたので、これから17人でRain Treeを大きくしていけるように、命をかけて頑張りたいと思います。 リー WHITE SCORPIONさんは衣装もあって、歌って華やかに見えていましたが、私たちはみんな私服だったので、すごく苦しかったです。これがデビューとデビューじゃない差か…といつも感じつつ、WHITE SCORPIONさんの姿を見て刺激を受けていました。