瀬戸大橋線立ち往生、渡り板見つからず救出2時間遅れる…マニュアルと異なる場所で保管
JR瀬戸大橋線の瀬戸大橋上で10日、架線の切断によって快速が立ち往生し、乗客が最大6時間閉じ込められた問題で、JR四国は20日、乗客を別の列車に移す際に使う金属製の渡り板が見つからず、準備のために救出の開始が約2時間遅れたと発表した。一方、架線が切断した原因は特定できず、鉄道総合技術研究所(東京)に調査を依頼したことを明らかにした。
発表によると、10日午前7時40分頃、高松発岡山行き快速が瀬戸大橋上で停車し、乗客150人が車内に閉じ込められた。JR四国とJR西日本が協議し、最寄りの児島駅(岡山)から向かわせた列車を横付けし、乗客を移す方法を決定。午前10時半過ぎに出発する予定だったが、児島駅でマニュアルに定めた場所に渡り板がなく、坂出駅(香川)から車で運んだため、出発が約2時間遅れたという。
渡り板はJR四国が管理しており、後日、児島駅ではマニュアルとは違う場所で保管していたことが判明した。JR四国の四之宮和幸社長は「オペレーションに問題があったと考えている。多大なご迷惑をかけ、改めて深くおわび申し上げます」などとするコメントを出した。