決勝ゴールを決めた新潟・谷口

　◇明治安田J1第21節　新潟1－0札幌（2024年6月29日　札幌ドーム） 　J1新潟は、アウェーで札幌に1―0で競り勝ち、4試合ぶりの白星を手にした。後半7分にFW谷口海斗（28）の2試合連続得点で先制。守備は4月の京都戦以来、12試合ぶりの無失点で逃げ切った。6月は公式戦を無敗で終えた。勝ち点25で、順位は暫定13位。次節は7月6日にホームで鳥栖と対戦する。 　“海斗ゾーン”に持ち込み右足一閃（いっせん）。ニアサイドに豪快に決めた。後半7分に谷口は、左サイドのペナルティーエリアの角付近からカットインする「得意なゾーン」から決勝点をマーク。2戦連続、今季6得点目でチームに白星をもたらし「みんなが我慢してくれて、最後自分が決めきって勝利につなげられたのは良かった」と素直に喜んだ。 　DF堀米のオーバーラップに守備がつられたのを見逃さなかった。堀米へのパスも頭によぎったが、そこはストライカー。カットインを選択すると「打つ気持ちだった」と迷いなく振り抜き、松橋監督も「入ると思っていた。彼の形」と確信したゴールだった。 　戦術もはまった。前半途中から相手にボールを握られたものの「半分は持たれたが、半分は持たせた」（松橋監督）と狙いの一つ。カウンターを念頭に入れて粘り強く戦い、決勝点は堀米のボール奪取からの素早い切り替えから生まれた。 　谷口は6月の公式戦全8試合に出場。ケガ人が多い中、チームを支え続けた。連戦も「5月よりはまし。慣れもあるし、勝ちたかった」と勝利への渇望が体を動かした。「試合に出続けられるコンディションを整えていきたい」。無敗の勢いを7月につなげる。（西巻　賢介）