イスラエル軍、ハマス政治部門幹部を殺害…WHOはガザでポリオワクチン2回目の集団接種再開へ
【エルサレム=作田総輝】イスラエル軍は1日、パレスチナ自治区ガザとイスラム教シーア派組織ヒズボラが拠点とするレバノンで軍事作戦を続行し、多数の死者が出た。犠牲者の拡大は両地域での停戦交渉の妨げになるとみられる。
イスラエル軍は、ガザ南部ハンユニスへの1日朝の空爆とイスラム主義組織ハマスの政治部門幹部の殺害を発表した。ハマスは1日の声明で幹部の死亡を認め、徹底抗戦の構えを見せた。
ロイター通信は1日、中部のヌセイラット難民キャンプなども攻撃され、ガザ全域で少なくとも68人が死亡したと伝えた。
世界保健機関(WHO)は1日、ガザ北部でポリオ(小児まひ)ワクチンの2回目の集団接種を2日に再開すると発表した。接種は10月23日に戦闘激化で中断していた。
予防には2回の接種が必要で9月に1回目を実施した。今回、接種の実施地域は大幅縮小されるため、接種率90%の目標達成は困難だとしている。
一方、イスラエル軍はレバノン東部バールベックも空爆し、ロイターによると少なくとも52人が死亡した。イスラエル軍は、世界遺産に登録されている古代遺跡のあるバールベックにヒズボラの軍事施設があるとみているという。