名古屋市の広沢一郎市長が初の定例会見 「身の引き締まる思い」「減税着実に進める」
名古屋市の広沢一郎市長が初の定例会見 「身の引き締まる思い」「減税着実に進める」
名古屋市の広沢一郎市長は2日、市役所で定例記者会見に臨んだ。11月24日に投開票のあった市長選に当選後、初めての定例会見で「若干、緊張気味でございますけど」と前置きし、「いよいよ市政を担う立場になったのだなと、身の引き締まる思いがしている」と述べた。 【動画】名古屋市・広沢一郎市長、就任後初めての定例会見(2024年12月2日)
2017年から4年間務めた副市長時代と比べて「所管が全局になり、レクの数も数倍で多岐にわたる。その課題に日々ずっと向き合うというのはなかなか頭の回転が追いつかないぐらい大変なものだなと」思ったとした上で、「そのためにもちゃんと休息をとって、勤務時間中は頭をフルに働かせられるように体調管理を含めてしっかりやっていかなければ」と決意を示した。
減税財源「あくまで行革から」、103万円の壁との関係は検討
公約に掲げた市民税10%減税については、「最短でも来年の1年間は(中身を)揉んで、議会にも説明して理解をいただきながら着実に進めていきたいということで2026年度からの実施を目指している」と説明。財源は「あくまで行革から生み出す」としたが、具体的には「これからどこでどれだけ削れるのかを精査していきたい」とした上で、市が積み立てている公債償還基金は「緊急避難的に使う」との考えを示した。 国会で議論されている「103万円の壁」の引き上げについては「減税なので市民生活に助けにはなり、経済が動き始めるならいい施策」と述べたが、「(地方の税収減を)丸々面倒見ろというのは無理な話」とし、国の財政措置を訴えた。 国民民主党が主張する178万円まで引き上げた場合、名古屋市の税収減は約680億円と試算されているとして、「減税と捉えれば『市民税30%減税』が行われるようなもの。(自身の公約作成時は)考慮していなかったが、これが本当に実現するとすれば(その関係性を)あらためて考えなければ」とした。
河村前市長から「ああせこうせよという話はない」
前市長の河村たかし衆院議員からアドバイスなどがあるかと問われると、「昨日も会ったが『どうだゃあ~』という感じで、特にああせよこうせよという話はない。どちらかというと河村さんが東京の国会事情についていろいろと語られる」と明かした。 日本保守党の活動については、これまでの「事務局次長」の役職は下りるが、「名古屋支部長」として残り、「名古屋地域での候補者の発掘や党勢拡大の活動は関わっていく。ただし、実際には(市長の)公務優先でやる」と述べた。 (関口威人/nameken)