【京都精華学園】ベンチから出てきた選手たちのステップアップによって、U18トップリーグで負けた慶誠に雪辱しての3連覇を達成 | 高校バスケ ウインターカップ2024
下級生のステップアップが起爆剤となったのか、3Q序盤で林咲良の3Pと桃井のジャンプショットでリードを2ケタに広げることに成功。その後12-2という慶誠のチャージで44対45と逆転されても、橋本と桃井の連続レイアップですぐに再逆転し、4Q序盤には林がドライブとフローターを決めるなど、10連続得点で再び引き離した。林はベンチの頑張りについてこう語る。
「ベンチメンバーが出た時はすごい流れを変えてくれるような点を取ってくれたり、ディフェンスで踏ん張ったりしてくれました。自分たち(の代)は今年スタートがガラッと変わった時、何をしたらいいかが最初あまりわからない、自分たちの軸がわからなかったんです。インターハイの時にやっぱり自分たちは全員で、ベンチメンバーを含めて戦うチームというのに気付いて、そこからベンチメンバーが出てきた時にしっかり流れを変えてくれるプレーをしてくれました。自分たち(スターター)が苦しい時にやってくれましたし、後半もそれに負けていられない、ディフェンスをしっかり頑張ろうという気持で後半を迎えました」
ジョバがファウルアウトになった後の3分間、慶誠は笠とヘンリーのレイアップ、澤田の3Pショットで2点差まで詰め寄った。しかし、大舞台の経験が豊富な京都精華学園は、決して冷静さを失わない。残り51.5秒のタイムアウト後、京都精華学園は橋本の3Pショットが外れた後、ユサフがバランスを崩しながらもオフェンシブ・リバウンドを確保。そのセカンド・チャンスで林が左ウイングにいた坂口美果にパス。ショットクロックが0になる寸前、残り18秒に放たれた3Pショットはブザービーターとなり、最後まで粘り強い戦いを見せた慶誠を振り切り、3連覇を成し遂げた。
ここまで京都精華学園を牽引してきたユサフは10点に限定されたものの、ンガルラがチーム最多となる15点を奪った。ビッグショットを決めた坂口も7点を記録するなど、ベンチから出てきた選手が59点中29点ということでも、過去2年以上にチーム力で手にした優勝と言えよう。
文:青木崇
青木 崇
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