石川遼の開幕戦14本 「58度の転がし」原点回帰でウェッジ3本体制へ
そこで石川が思い出したのが「58度」の存在だった。石川はここ3年ほど58度を抜いていたが、アマチュアの頃から多用してきた“58度の転がし”が忘れられなかった。「15年ぐらいで培った58度のランニングアプローチの距離感が、めちゃくちゃ体に染み込んでいるんです。技術のことを何も考えず、距離を合わせることだけに集中できる。52度だと『ボール位置がここで』とか『打ち方はこうで』など余計な思考が入ってくる。特にアプローチは打ち方よりも、距離感が合うことが一番。試合で一発で合わせなきゃいけないアプローチの場面では、そこは無意識にいきたいんです」 石川にとって、50度と54度(アイアンの46度と42度も)はゴルフ人生初体験で、「距離感をこれから磨いていきたい」と試合を重ねながら調整していく腹積もりだ。さらに、9番とPWをアイアンとして戻した説明も加えた。
「重心の位置や材質の違いもあるかもしれないんですが、ウェッジの方がスピンが入るんです。試合で入りすぎちゃうとアイアンよりも1、2yd飛ばずに、なかなか距離感を上手く合わせられない。マッスルバックとはいえ、アイアンのほうがやさしいと思いました」。ウェッジを試したからこそ、マッスルバックの下の番手のやさしさに気づいたのだろう。 4本体制や5本体制などを経て、一周回って行きついたウェッジ3本体制。無意識で距離感が出せるという原点に戻り、石川は17年目のシーズンを迎える。
<石川遼のクラブセッティング>
ドライバー:キャロウェイ パラダイム Ai スモーク ◆◆◆(トリプルダイヤモンド)(10.5度) シャフト:グラファイトデザイン Tour AD TP(60g台、硬さS) フェアウェイウッド:キャロウェイ パラダイム Ai スモーク MAX(3番15度) シャフト:グラファイトデザイン ツアーAD TP(70g台、硬さX) ユーティリティ:キャロウェイ APEX UW<2022年>(3番19度、4番23度) シャフト:グラファイトデザイン ツアーAD UB(3番8X/4番9X) アイアン:キャロウェイ APEX MB ツアーバージョン(5~PW) シャフト:日本シャフト モーダス3 システム3 プロトタイプ ウェッジ:キャロウェイ JAWS RAW(50、54、58度) シャフト:日本シャフト モーダス3 システム3 プロトタイプ(50、54度)、トゥルーテンパー ダイナミックゴールド S200(58度) パター:オデッセイ ホワイトホット XG #7 H CS プロトタイプ ボール:キャロウェイ クロムツアー<2024年>