整理・収納はしなくていい! たった1つの「片づけのコツ」
今年もあと1カ月、「そろそろ大掃除を始めないと…」とあせり始めた人も。 そこで、汚部屋清掃や遺品整理などをおこなうプロに「片づけのコツ」を聞いてみた。 二見文直氏の会社では、月平均130軒以上のお宅を訪問、これまで1万件以上の片づけをおこない、年間約5000件以上、のべ4万件を超える全国からの「片づけられない」悩みと向き合ってきた。 また、二見氏が運営するYouTube「イーブイ片付けチャンネル」は登録者数16万人(2024年11月時点)、総再生回数は7500万回を突破、依頼者さんに徹底的に寄り添う姿が共感を呼んでいる。 「片づけは苦手だけれど、これならできそう」「読んでるそばから掃除したくなった」「捨てるなんてもったないと思っていたけれど、考え方が180度変わった」「本当の意味で『ものを大切にするとは何か』を教えてもらった」などの感想が届いているのが、二見氏の著書『1万軒以上片づけたプロが伝えたい 捨てるコツ』だ。 今回は特別にこの本のエッセンスとなる「片づけの超基本」について教えてもらった。(構成/ダイヤモンド社・和田史子) 【この記事の画像を見る】 ● 1万軒以上のお家を片づけて気づいたこと 1万軒以上のお家にお邪魔して気づいたのは、片づけにおいて一番大事な「捨てる」を飛ばしてしまっているという事実です。 部屋を片づける順番は、 ①モノを減らすために捨てる ②整理・収納する、です。 なのに、依頼者のみなさんは捨てることをせず、いきなり②整理・収納しようとして③挫折する、という悪循環に陥っていたのです。 みなさん「捨てる」を飛ばしてしまったため、どうすることもできず、大量のモノに囲まれ苦しんでいました。 これには理由があります。 依頼者の方のお宅は、床一面モノだらけです。そのモノの山の下から、たくさんの整理・収納の本が「発掘」されたのです。 どのお宅に行っても、必ずといっていいほど整理・収納に関する本や雑誌、通販カタログなどが大量に出てきます。マーカーを引いたり、付箋も貼ってあり、ちゃんと読んだ(読んでいる)形跡があります。 これらの情報から、依頼者さんの多くは、 片づけ=整理・収納だと勘違いしていたようなのです。 いくら整理をしても、モノを入れるスペースがなければ、棚や引き出しはパンパンです。「これ以上は無理」という状態から、さらに入れようとすると、棚からはみ出てしまいます。さらには床にもモノがうず高く積まれ、イスやソファの上もモノだらけ…。 このような状態で、何も捨てることなく整理・収納をがんばっても、一向にお部屋はきれいになりません。それどころか、どんどんカオスになっていきます。 そして、どうすればいいか悩んだ末に、みなさん、僕たちプロに助けを求めてこられたのです。 僕が書籍『1万軒以上片づけたプロが伝えたい 捨てるコツ』を出すきっかけは、このような整理・収納の本をたくさん持っているのに片づけができないと悩んでいる人たちを数多く見てきたからです。それなりの知識も「片づけなければ」という思いもあるのに、うまくいかない。中には「私がだらしない人間だから片づかないのだ」と自分を責めてしまう方も…。 これだけは言わせてください。 片づけがうまくいかないのは、あなたのせいでは決してありません。 単に片づけのやり方を知らないだけかもしれないのです。 片づけというのは、正しい順番で片づけなければ、いつまでたっても終わらないし、何度でもリバウンドしてしまいます。