連立政権が崩壊したドイツは、もはや「末期症状」…!解任された財務大臣がショルツ首相に突き付けていた「最後通牒」
どうするドイツ国民
今後、どうなるかというと、ショルツ首相は自民党抜きの政府で、クリスマスまでそのまま政治を続ける意向。ドイツでは、国会の解散は首相の意思だけではできず、総選挙のためには、かなり複雑な行程を経なければならない。 その一つが、首相が信任決議を国会に提出し、それが否決されて→国会解散→総選挙という流れだが、ショルツ首相は、それを1月に行うと言っている。信任案が否決されれば、おそらく3月に総選挙で、全てはまだまだ先の話となる。 ショルツ氏は、今、突然、「違法難民の入国制限」や「減税」「年金の値上げ」など、国民が飛びつきやすい政策を掲げ、今年中に人気を回復するつもりらしいが、これらはまたお金のばら撒きであり、根本的な産業活性化にはつながらない。 国民がこれに乗るか、それともショルツ首相にダメ出しをするか、注目されるところだ。 なお、当然のことながら舞台裏では、“ショルツその後”を見据えた各政党の動きがさらに活発になっている。いずれにせよ、ドイツ政府はまさに末期症状である。 ……・・ 【さらに読む】『GXで疲弊したドイツの「惨状」が想像以上にひどい…日本も他人事ではいられない「航空業界の異変」』
川口 マーン 惠美(作家)