最高額は誰? 世界の一流監督、契約解除金ランキング1~10位。目も眩むような金額で引き抜かれたのは?
年々高騰しているサッカー選手の移籍金。ここ数年では100億円規模の移籍金も珍しくなくなっている。そして、その流れはついに監督にまで及んだ。今では各クラブが有能な監督を引き抜くために大金を支払うことも辞さない時代となっている。今回はこれまでに最も高額な契約解除金が支払われた監督をランキング形式で紹介する。(データはtransfermarktを参照)
10位:エンツォ・マレスカ
生年月日:1980年2月10日 現職:チェルシー監督 契約解除金:1000万ユーロ(約16億円) 移籍:レスター→チェルシー 現役時代はスペインのセビージャでUEFAカップ(現・UEFAヨーロッパリーグ)制覇を成し遂げた経験を持つエンツォ・マレスカが10位にランクインした。 指導者としては2022/23シーズンにマンチェスター・シティのアシスタントコーチに就任したことで、戦術面はジョゼップ・グアルディオラの系譜を継いでいる。 そして迎えた2023/24シーズン、奇跡のプレミア優勝から7年のときを経てEFLチャンピオンシップ(イングランド2部リーグ)降格の憂き目に遭ってしまったレスターの監督に就任すると、見事な手腕を発揮して1年でプレミアリーグ復帰を果たしてみせた。 主力メンバーの大半が退団した中でも、ペップ仕込みの“偽サイドバック(SB)”を活用しながら、ボール保持を大事にする現代サッカーのスタンダードを高精度に落とし込んだマレスカに対して、ビッグクラブが関心を寄せることは当然の流れと言っていいだろう。 そんなマレスカの引き抜きに成功したのは、当時2年連続で欧州カップ戦の出場を逃して低迷をしていたチェルシーだった。2023/24シーズンから補強方針を若手中心に切り替えていたことも功を奏したのか、チェルシーでは今季ここまで好調を維持している。 活きの良い若手を伸び伸びとプレーさせ、マロ・ギュストに偽SBの適性を見出したあたりはさすがのもので、1000万ユーロ(約16億円)の契約解除金が支払われたことを考慮すると、フロント陣としてはこの勢いでUEFAチャンピオンズリーグ(CL)の出場権は獲得してほしいといったところだろうか。そうなれば、マレスカ引き抜きにかかった大金は決して無駄ではなかったと言えるはずだ。