最高額は誰? 世界の一流監督、契約解除金ランキング1~10位。目も眩むような金額で引き抜かれたのは?
9位:クリストフ・ガルティエ
生年月日:1966年8月23日 現職:アル・ドゥハイル監督 契約解除金:1000万ユーロ(約16億円) 移籍:ニース→パリ・サンジェルマン 母国フランスで監督キャリアのほとんどを過ごしてきたクリストフ・ガルティエが9位にランクインした。 2012/13シーズンにパリ・サンジェルマン(PSG)が19年ぶりのリーグ優勝を果たして以降、PSG以外のクラブがフランス王者に輝いたのは2回のみである。そのうちの1回が2020/21シーズンにガルティエが率いたリールだ。(もう1回はラダメル・ファルカオやキリアン・エンバペを擁した2016/17シーズンのモナコ) リールに10年ぶりのリーグ優勝をもたらしたことで、リーグ・アンの年間最優秀監督にも選出されたガルティエだったが、翌シーズンはニースを率いてクープ・ドゥ・フランス(国内カップ)準優勝を成し遂げた。 この活躍に目をつけたのが国内の金満クラブ、PSGである。ただ、PSGがなぜ1000万ユーロ(約16億円)の契約解除金を支払ってまでガルティエを招聘したのかには疑問もある。 ステップアップの登竜門としても知られているフランスリーグは、若く活気のある選手が多いのが特徴だ。そんな国内でしか指揮を執ったことがないガルティエにスター選手を束ねる力はあるのか一抹の不安があった。 結果的にリーグ優勝は果たすものの、2位のRCランスとの勝ち点差はわずかに1と危うい展開を披露し、1年で退任。現在はカタールのアル・ドゥハイルの監督を務め2年目のシーズンを迎えている。 はじめてフルシーズンを戦う今季はここまでリーグ戦首位と安定した成績を残しており、世界的なスーパースターが集まるクラブよりも、中堅どころのクラブを指揮することに関してはスペシャリストと言えるだろう。
8位:ルベン・アモリム
生年月日:1985年1月27日 現職:マンチェスター・ユナイテッド監督 契約解除金:1000万ユーロ(約16億円) 移籍:ブラガ→スポルティングCP 昨季、日本代表の守田英正とともにスポルティングCPで3年ぶりのリーグ優勝を果たしたルベン・アモリムが8位にランクインした。 1000万ユーロ(約16億円)の契約解除金が支払われてアモリムがスポルティングの指揮官に就任したのは2020年3月のこと。監督キャリアを始めてまだ2年目の35歳に、ポルトガルの名門クラブがここまでの大金を支払うのは異例の出来事である。 ブラガのトップチームで指揮を執ったのは約半年間の短い期間だっただけに、スポルティングのフロント陣の先見の明には驚かされるばかりだ。 スポルティングでは3-4-3を基本布陣としながら、ウイングバックにウイングタイプのドリブラーを置く攻撃的なサッカーを披露している。まさに現在の日本代表が採用している布陣と同じもので、そういう意味でも守田英正の存在感は際立っているのかもしれない。 昨季はクラブに3年ぶりのリーグ優勝をもたらし、就任2年目以降ではUEFAチャンピオンズリーグ(CL)やUEFAヨーロッパリーグ(EL)でそれぞれベスト16に進出するなど、国内だけでなく欧州の舞台でも強豪と渡り合えるクラブに成長させたのはアモリムの功績だろう。 今季も、ここまでリーグ戦全勝という驚異的な成績を置き土産に、次なる戦いの舞台をプレミアリーグのマンチェスター・ユナイテッドに移している。