義実家に行って「“2階の女性”に向けた手紙に絶句」…義父母が認知症を患った51歳女性の選択
一人で抱え込まないことが介護では大事
その後、’20年に肺炎を患って義父は他界。現在、介護付き老人ホームで暮らす義母のもとに島影さん夫婦は月1ペースで通い続けている。 「介護で大事だと感じたのは、一人で抱え込まないこと。SOSを出す練習、受け取る練習が必要だなと思います。介護する側にとっては“突然”でも、要介護者が以前からSOSを発していたというケースは多い。実際、介護が始まる少し前、義父から『銀行印がわからなくなってしまった』と相談されていたのに、『私もよくあります!』と笑い飛ばしてしまった。この介護経験を生かして、実の両親とは毎週1時間、Zoomで話す機会を設けています」 今から“突然”に備えよう。
島影さんが直面した難題
①義父母が揃って認知症に 同時に義父母に認知症の疑いが生じ、「物忘れ外来」の受診を勧め、要介護1 の認定を受ける。 ②「親の面倒見ない」姿勢だった夫 夫は以前から両親に「親の面倒は見ない」と話していたようで、積極的に介護をしようとせず。 ③介護に関連する出費の問題 病院通いのタクシー代などを建て替えたが、話し合いを経て介護関連支出はすべて義父母負担に。
島影さん自ら指南する家族のメンテナンス法
ストレスを感じ始めたら逃げていい 介護でしんどさを感じたら、“逃げ”の選択も考えましょう。物理的に離れることで、冷静さも取り戻しやすくなります。「離れられるわけがない」と思ったら、すでに頑張りすぎ、抱え込みすぎのサイン。やましさを感じるぐらい、自分の時間を楽しむほうが、優しく接せられるようになります。 【ライター・老年学研究者 島影真奈美さん】 働きがならも、国内で唯一「老年学研究科」がある桜美林大学大学院に社会人入学。著書『子育てとばして介護かよ』で実体験を綴る 取材・文/週刊SPA!編集部 ―[[無理ゲー家族]と生きる]―
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