危機的状況にあるドイツ代表人気の低迷【ワールドサッカーダイジェストのザ・ジャーナリスティック】
徐々に心が離れていった「8000万人の代表監督」
ネーションズ・リーグのスペイン戦はヴェルナー⑨の得点を守り切れずドローに。約10か月ぶりの代表戦だったが国民の関心も薄く……。(C) Getty Images
惨敗を喫した2018年W杯以降、ドイツ代表の人気が急落している。9月のスイス戦ではテレビ視聴者数が、ついに裏番組を下回ったという。これまで“我が子同然”のように愛してくれた国民の心はなぜ離れてしまったのか。(文:ルドガー・シュルツェ/訳:安藤正純 2020年10月1日発売ワールドサッカーダイジェスト『ザ・ジャーナリスティック ドイツ』を転載) ―――◆―――◆――― ドイツで最もポピュラーなテレビ番組といえば、ドラマ『タートオルト』(直訳すると事件現場)だろう。第1作が放送されたのはなんと1970年。半世紀に渡って愛される超長寿番組だ。事件の舞台となる地域固有の文化や政治の裏側などが描かれた重厚な刑事ドラマで、オンエア後は犯人のトリックや様々な人間模様についての考察が、ネット上や職場で飛び交うのもお馴染みの光景となっている。放送されている時間帯は日曜のいわゆるゴールデ
本文:4,366文字
購入後に全文お読みいただけます。
すでに購入済みの方はログインしてください。