「えっ、そんな設定あった?」ガンダム作品で衝撃を受けた「得体のしれない超常現象」
戦争をテーマにした『機動戦士ガンダム』シリーズは、単純な勧善懲悪ではないリアルなヒューマンドラマも魅力のひとつ。とはいえ、モビルスーツ(MS)やスペースコロニーの存在など、現実ではありえないような超技術もたくさん登場する。 【画像】「いや、デカすぎんだろ…」あの超常現象をまさかの再現 実は、そんなテクノロジーがギッシリ詰まった本シリーズにおいて、どういう理屈で発現したのかまったく分からないような超常現象も多数描かれている。 そこで今回は宇宙世紀シリーズに絞って、得体の知れない超常現象をピックアップし、その描写が生まれた理由を考察してみたい。
■どんな理屈でビームを弾いたのか
最初に紹介するのは、『機動戦士ガンダム』に登場したザクレロ。口を大きく開けた怪物のようなデザインが特徴的なジオン公国軍のモビルアーマー(MA)だ。おもな武装として2本のヒートナタと拡散ビーム砲、4連装ミサイルランチャーを備える。 第32話「強行突破作戦」に登場し、ガンダム、ガンタンクを相手に単機で戦闘をしかける。善戦するものの直線的な動きをアムロに読まれ、エンジンをビームサーベルで貫かれて爆散。アニメでは前半パートだけで敗北しているため、特徴的なデザインとは裏腹に性能面は印象に残りづらい結果に終わった。 しかし、この短い戦闘中に不可解な現象が起きている。ザクレロは、ガンダムが放ったビームライフルを当たり前のように弾いていたのだ。ザクレロの機体スペックを調べたかぎり、Iフィールド・バリアのようなビームバリアや特殊な装甲が採用されているわけではない様子。 完全に謎な現象ではあるが、身もフタもないことをいうと、当時の設定が曖昧だった説も考えられる。 だが、あえてビームライフルを弾いた理由を深読みしてみたい。ザクレロは拡散ビーム砲を搭載しているので、広範囲にビームが届く。その被害を受けないように耐ビームコーティング処理が施されていた……というのはどうだろうか。 ジオン公国軍で耐ビームコーティングを初めて施したのはゲルググのシールドといわれている。時期的にはゲルググがロールアウトする少し前にザクレロが登場しているため、試作機であるザクレロに耐ビームコーティングが採用していても不思議ではないだろう。 ただし前述したとおり、どの資料にもそんな記載は見当たらないので、かなり強引な推論ではある……。