組長射殺で時効成立の男有罪 自殺市議に名誉毀損、長崎地裁
長崎県松浦市議だった男性への名誉毀損と職務強要の罪に問われた被告の男(76)に、長崎地裁佐世保支部は25日、懲役2年6月、執行猶予4年(求刑懲役2年6月)の判決を言い渡した。被害男性は事件後に自殺した。捜査関係者によると、被告は1985年の暴力団山口組組長らの射殺事件に関わったとして殺人容疑で指名手配されたが、時効が成立している。 岩田光生裁判長は判決理由で、男性は暴力団活動歴のある被告を恐れ、被告による攻撃がエスカレートした結果、思い悩み2月に自殺に至ったとして「刑事責任は相応に重い」と指摘したが、責任を直接に問うものではなく「量刑上考慮するにしても限度がある」とした。