中国ハッカー、米史上最悪 上院情報委員長が指摘
【ワシントン共同】米上院のウォーナー情報特別委員長(民主党)は、中国政府がハッカー集団を使って米国の通信会社十数社のシステムに侵入し、中国のスパイ活動が「米国史上で最悪」の規模になっているとの認識を示した。22日付のワシントン・ポスト紙が、最近のインタビューで語ったと報じた。 ウォーナー氏は、中国系のハッカー集団「ソルト・タイフーン」が米国の通信会社を介した音声通話をリアルタイムで盗聴していると説明。連邦捜査局(FBI)が確認した被害者は150人未満だが、数百万人分の電話やテキストメッセージが傍受されている恐れがあると指摘した。被害者はワシントンに集中しているという。 トランプ次期大統領やバンス次期副大統領の携帯電話もハッキングの標的になった。一方、1年以上前に通信システムに侵入した例もあり、今月の大統領選に直接関係したものではないとの見方を示した。 ウォールストリート・ジャーナル紙は今月、中国系ハッカー集団が安全保障担当の米政府高官らの携帯電話回線に侵入、通話やテキストメッセージの記録を入手していたと報じた。