『光る君へ』<最後の5分間>の考察止まらず。なぜ鳥籠が崩れた?なぜ乙丸・いとの呼び方が「お方様」から「姫様」に?視聴者「2回目の視聴で気づいたが…」「実はまひろも…」
◆最終回の『光る君へ』 吉高由里子さん主演・大河ドラマ『光る君へ』(NHK総合/毎週日曜夜8時ほか)。最終回「物語の先に」が12月15日に放送され、話題になっています。 『光る君へ』乙丸役・矢部太郎さんも指摘。一話と最終話、実はある部分でしっかりリンクを…気づいた視聴者「構造として美しい」「望月の夜はつかの間」 *以下、最終回「物語の先に」の放送内容を含みます。 ●「物語の先に」あらすじ まひろ(吉高由里子さん)は倫子(黒木華さん)から道長(柄本佑さん)との関係を問いただされ、2人のこれまでを打ち明ける。 全てを知った倫子は驚きと共に、ある願いをまひろに託す。その後、まひろは「源氏物語」に興味を持った見知らぬ娘と出会い、思わぬ意見を聞くことに。 やがて時が経ち、道長は共に国を支えた公卿や、愛する家族が亡くなる中、自らの死期を悟って最後の決断をする。まひろは道長が危篤の知らせを聞き……。
◆崩れ落ちた鳥籠 ドラマ最終盤となるラスト5分。時代は道長の死後となる長元元年(1028年)に。 第一話の8歳当時から軒先に吊るしていた鳥籠に手を伸ばしたまひろ。 しかし既に朽ちていた籠は、そのまま崩れ落ちてしまいました。 それを見ていた従者・乙丸は焦った様子で「どうなさいましたか」とまひろにたずねます。 対して「私が鳥になって…。見知らぬところに羽ばたいていこうと思って」とこたえたまひろ。
◆乙丸もいとも「姫様」と呼びかける すると乙丸は血相を変えて、まひろの元に駆け寄ります。 口を開くと「姫様…。私を…おいていかないでくださいませ」とまひろに懇願した乙丸。 すっかり老いた乙丸に「遠出は無理」とまひろは伝えますが、おいていかないで、と譲らない乙丸は「どこまでも…どこまでもお供しとうございます。どこまでも…」と続けるのでした。 それから今度は惟規の乳母・いとがまひろの元へ。 そのいとは「姫様。若様はどちらに?」とまひろにたずねます。
◆為時を”若様”と呼んで なお”若様”こと惟規は、父・為時が越後守に任じられた寛弘八年(1011)のうちに亡くなっています。 するとあたりを見回すまひろ。「そこよ」と、なぜか本を読んでいる為時を指さします。 為時を見つけたいとは、「若様。もう内裏におでましの刻限にございますよ」と為時に伝えます。 対して「今日は…休みなのだ」と調子を合わせる為時。 いとを安心させたうえで、まひろと微笑み合うのでした。
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