市原隼人の愛車は50年前の“KAWASAKI Z1”!「エンジンの魅力に完全に惹かれました」
前回のインタビューで、主演を務めた『おいしい給食 Road to イカメシ』や、俳優としての流儀や心情について話してくれた市原隼人。後編では、彼が夢中になっているバイクやカメラなどの趣味について語ってもらった。 ▶︎すべての写真を見る
悩みを乗せ、風に解き放つ。バイクと共に自由を感じる瞬間
――市原さんは多彩な趣味をお持ちですが、中でもバイクへの愛情が特に深いと感じられます。 人生を役者に捧げている中で、バイクは特別な存在です。ネガティブな感情やプレッシャー、追い詰められたような気持ちがあるとき、バイクに乗ることでそれらの感情を風と一緒に流してしまうことができると感じています。バイクで風を切りながら走ることで、重い気持ちから一時的にでも自由になりたいと強く思います。 ヘルメットをかぶり、バイクのエンジンを吹かすと、悩み事を風に乗せて遠くへ飛ばすような感覚があり、気持ちを新たにして再びスタートを切ることができるんです。 ――バイクの魅力に目覚めたキッカケなどはあったのでしょうか? 乗り物への興味は幼い頃からありました。父が機械の開発者をしていて、僕は子供の頃からロボット大会などによく連れて行かれました。テレビが壊れると、父はブラウン管を解体して、ハンダごてを使い修理していました。僕もそばで感電しながら作業を手伝っていたんです(笑)。そのため、幼少期から機械や金属といったものが大好きになりました。 バイクや乗り物に関しても、特に古いものに魅力を感じています。古いものはシンプルで味があるところが好きなんですよね。この興味は自然と育った環境の中でできたもので、ほとんど必然的だったと思います。
「KAWASAKI Z1」で本当の自由を味わう時間
――Instagramでもよく拝見していますが、KAWASAKI Z1に乗っていますね。
実は、僕が乗っているのは50年前のKAWASAKI Z1です。このバイクを選んだのは、そのエンジンの魅力に完全に惹かれたからです。エンジンをかけた瞬間、空冷4気筒エンジンの4本出しマフラーから響く排気音を聞いて、「荒野を走っても塗装が剥がれないような、シルバーエンジンが剥き出しの感じ。これはまさにアメリカの荒野を走るためのデザインだ」と感じ、すぐに魅了されました。その場で「買います!」と即決しました。 ――それは、実際にアメリカの荒野で走りたくなりますね。 現在、アメリカ横断の旅を計画中で、そのために愛機のバイクのシリンダーヘッドを新しく作り直し、エンジンも一部改良しています。もともと1015ccだったエンジンを、さらにパワーアップして1200ccまで引き上げる予定です。 バイクのカスタムは決して終わることのない永遠のテーマですが、今回の改造で自分のバイクをほぼ完成形に近づける最終段階まで来たんです。 ――ついに完成するんですか?