会話が苦手な人でも出来る「相手から信頼される」話し方
「ユーモア」も「ネガティブ」もメリハリが大事
「笑う」「笑わせる」というコミュニケーションほど、人と人の距離を縮めるものはない。とはいえ、あなたはこう思うかもしれない。 「私は面白いことが言えない...」 「笑わせるってどうやるの?」 ここで一番簡単な方法が「失敗談」を話すことだ。特に初対面の相手はヨロイを身につけているため、相手が「敵」か「味方」か、推測している。相手との間には大きな壁があるということだ。 そこで、自ら「ヨロイを脱ぐ」ことで、相手が安心する。そのためには「失敗談」や「弱み」を晒すのが手っとり早い。さらに「失敗談」は笑えない深刻なものではなく、当の本人も「ネタ」として扱える程度の軽いものが良い。 実は私は「全国うっかり協会」なるものを運営している。「運営」とはいうものの、勝手にハッシュタグをつけて「うっかりネタ」をSNSで発信しているだけなのだが、これが結構ウケが良い。 例えばある朝のこと。化粧水を手のひらに直接振って、顔にパッティングしたら、それは化粧水ではなく、除光液だった、とか。あるときは、街を歩いていて、なんとなく視界がぼやけるので、目眩かと思ったら、ハードコンタクトレンズを片目に2枚重ねて入れていた、とか。 自分だけが困る話で、他人が聞いたら「本当に?」「嘘でしょ!」と笑ってくれるような内容であると、次のような反応がもらえる。 「しっかりしてそうなのに意外ですね」 そう。ここでわかるのは、ギャップがあればあるほど失敗談が面白く笑いに繋がるということだ。「ユーモアはメリハリが大事」の「メリハリ」とは【ギャップ】のこと。【ギャップ】があると魅力的な武器になる。この失敗談をとおして生まれる「笑い」は、「最速」で「ヨロイを脱ぎたくなる」きっかけとなる。もう一度順番を整理してみる。 ①笑える失敗談を披露する ②笑いが生まれる ③場が和む ④エネルギーが繋がる ⑤安心してヨロイを脱ぐ ⑥信頼できる このようにちょっとした失敗談で、人と人が"秒"で「信頼」という絆で結ばれるのだから面白い。安心・信頼してくれる関係が「失敗談」から生まれるのなら、こんな幸せなことはない。どんどん失敗していこうではないか! とさえ思える。このように失敗談が周りを笑いで包み、自分の信頼まで上がることから、私はこの良い循環のあり方を「うっかりがもたらす幸福論」と言っている。