坂井学防災担当相、災害救助法適用で「自治体に丁寧に助言」沖縄県の対応遅れ巡る混乱受け
坂井学防災担当相は19日の記者会見で、沖縄県で大雨による被害が発生したにもかかわらず、県の対応の遅れが原因で災害救助法が適用が困難になっている問題を巡り、各自治体の担当者への周知徹底や台風などの被害が想定される自治体への個別の注意喚起などの取り組みを進め、同法の積極的な活用を促していく考えを示した。「今回の事例を教訓とし、都道府県などが躊躇なく災害救助法を適用できるよう丁寧に助言していく」と述べた。 沖縄本島北部では9日に線状降水帯が発生し、10日にかけて記録的短時間大雨情報が発表された。土砂崩れや床上浸水などが発生した。 同法は被害状況が不明の段階でも、多くの人命に危険がおよぶ恐れがある場合、適用される。沖縄本島の北20キロ余りにある鹿児島県・与論島でも浸水被害が起きたが、鹿児島県は9日、与論町に対し災害救助法の適用を決めていた。一方、沖縄県には9日午前、同法を所管する内閣府から生活安全安心課に電話があったが、土曜で職員は不在だった。沖縄での被災状況は、損壊した住戸数などの適用基準には達しない見込みで、大雨の収束後の災害救助法の適用は困難な状況となっている。