31歳の会社員。友人に「6万円ふるさと納税した」と言ったら、「年収高いな!」と言われました。ふるさと納税の金額は言わないほうがいいですか?
ふるさと納税は、自分の選んだ自治体に寄付をすると、寄付した金額分の税金(2000円は除く)が控除(免除)されるにもかかわらず、特産品やサービス券などの返礼品がもらえる制度です。 実質負担2000円で、高級肉やお米、宿泊券などがもらえるため、毎年欠かさずふるさと納税をする人や、ふるさと納税を始めてみたいと思う人もいるでしょう。 ふるさと納税の実質負担が2000円で済む寄付金額の上限は、支払う住民税の金額によって決まります。つまり、ふるさと納税をする金額によって、年収が予想できてしまうかもしれないのです。 本記事では、ふるさと納税を6万円しても実質負担が2000円で済むのはどんな人かを例に出しながら、ふるさと納税の上限額と年収の関係を見ていきます。 ▼会社員で「年収1000万円」以上の割合は? 大企業ほど高年収を目指せる?
ふるさと納税したお金はどうやって控除される?
ふるさと納税をすると以下の3種類の控除が適用されます。 1.所得税からの控除:(ふるさと納税額-2000円)×「所得税の税率」(確定申告の場合) 2.住民税からの控除(基本分):(ふるさと納税額-2000円)×10% 3.住民税からの控除(特例分):(ふるさと納税額-2000円)×(100%-10%-所得税の税率) このうち「3.住民税からの控除(特例分)」は、住民税所得割額の20%までという上限があります。ふるさと納税をしすぎて、上限を超えてしまった場合、2000円以上の負担が必要なのです。 つまり、実質負担2000円でふるさと納税できる上限額は、支払う住民税額によって決まります。図表1は総務省がシミュレーションした、実質負担2000円でふるさと納税をできる寄付金の上限額を年収・家族構成ごとに示したものです。 図表1
総務省ふるさと納税ポータルサイト 全額控除されるふるさと納税額(年間上限)の目安 ただし、住民税の金額、つまり実質負担2000円でふるさと納税できる上限額は、年収や家族構成のほか、生命保険・確定拠出年金などの加入状況、医療費控除を受けたかどうかなどによって変わってきます。 上限額ギリギリのふるさと納税をしたい場合は、源泉徴収票などを使っての個別シミュレーションが必要です。