米GDP年次改定、成長率を上方修正-コロナ禍後の回復はより力強く
(ブルームバーグ): 米経済はこれまで分かっていた以上に力強く新型コロナウイルス禍から盛り返していたことが、政府のデータ改定で明らかになった。消費主導の成長が想定より大きかったことが、全体を押し上げた。
米経済分析局(BEA)が26日に発表した国内総生産(GDP)の年次改定によれば、2020年4-6月(第2四半期)から23年にかけての実質GDPは平均で5.5%増加。従来公表されていた数字は5.1%増だった。
2023年末までの5年間で、米経済は従来発表値より2942億ドル(約42兆5200億円)多く成長していた。上方修正分の約3分の2は個人消費の上方修正によるものだという。
これとは別にBEAがこの日発表した4-6月(第2四半期)の米実質GDP確報値は、前期比年率で3.0%の増加だった。
米GDP、4-6月確報値は前期比年率3.0%増-予想を上回る
2023年のGDPは2.5%増から2.9%増に上方修正されたが、修正分は上期に集中していた。第3四半期と第4四半期の経済成長は依然堅調だったが、従来発表からは下方修正された。
2022年の実質GDPは2.5%成長と、従来発表から0.6ポイント上方修正された。この年は2四半期連続でのマイナス成長と発表されていたが、改定後のデータではGDPが縮小したのは第1四半期だけだったことが明らかになった。
2023年は実質国内総所得(GDI)も1.7%増加と、従来発表の0.4%増加から上方修正された。
原題:US Post-Pandemic Economic Growth Revised Higher in Annual Update(抜粋)
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Alexandre Tanzi