<G20大阪サミット>交通規制の影響で「物流」大打撃 各社の対応は
今月28、29両日に行われる「20カ国・地域(G20)首脳会議(サミット)」開催に伴い、大阪市内では大規模な交通規制などが行われるため、市民生活への影響は避けられない。交通規制のため、ふだん市民らが利用している物流大手のヤマト運輸や佐川急便、日本郵便などでは、サミット開催期間中またはその前後に、一部サービスの中止や遅配の可能性について周知。百貨店やスーパーなどでも、期間中に商品の仕入れが遅れるなどの影響が出そうと心配の声があがっている。 【拡大図】「G20」大阪市内9エリアの一般道で交通規制・阪神高速、関空連絡橋規制図も
物流各社の「G20」開催時の対応は
ヤマト運輸は、27日から7月2日ごろまで、関西地方の一部地域への届け先、または発送元となる荷物配送に遅れが生じる可能性があるため、大阪府全域や、兵庫県(芦屋市、尼崎市、伊丹市、西宮市)で一部サービスを一時的に中止するとしている。 佐川急便は27日から30日にかけ、大阪市内を対象に飛脚ジャストタイム便、指定日配達サービス、時間帯指定サービスの取扱いを中止。飛脚クール便は大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県で取扱いを中止する。また、7月1日から3日も荷物の集荷・配達に遅れが生じる可能性があるとしている。 日本郵便も期間中は、近畿地方発着の郵便物や、ゆうパックの配達に1日から2日程度の遅れが出るとの見込みを発表している。いずれも、各社公式サイトで内容の詳細を説明している。
また、西濃運輸では、27日から30日にかけ、同社の大阪西支店が管轄する大阪市住之江、西、此花、福島の4区。同堺支店が管轄する泉佐野、泉南両市や泉南郡を「配達見合わせ地域」とするなどしている。 福山通運でも、同社の公式サイトで、27日から29日にかけ、大阪市内をはじめとした「配達日時指定不可地域」を周知している。 いずれも各社の公式サイトで、地域などについて詳細を公開している。
百貨店もお中元の配送に影響か
こうした物流のサービス停止などの影響で、大阪を中心とした関西の各百貨店は、営業はしているもののお中元商品の配送や届け日などの指定ができないことを利用客に周知している。 ある百貨店の広報担当者は「お中元シーズンのため、お客様にご迷惑をおかけすることになります」などと話していた。 また、大阪市内のスーパーでも、夏ギフトの配送などは通常より届くのが大幅に遅れる旨の周知をする店舗も多く見られた。