【UFC】鶴屋怜がUFCデビュー戦で判定勝ち、10戦無敗に。中邑真輔も祝福
2024年6月29日(日本時間30日)、米国ネバダ州ラスベガスのT-Mobileアリーナにて『UFC 303: Pereira vs. Prochazka 2』が開催された。 【写真】ヘルナンデスと対峙する鶴屋 アーリープレリミナリ第2試合では、9戦無敗の鶴屋怜が注目のフライ級でUFCデビュー戦に臨んだ。 ▼フライ級 5分3R 〇鶴屋 怜(日本)10勝0敗(UFC1勝0敗)125.5lbs/56.93kg [判定3-0] ※29-28×3 ×カルロス・ヘルナンデス(米国)9勝4敗(UFC2勝3敗)125lbs/56.70kg 元修斗でTHE BLACKBELT JAPAN代表の鶴屋浩氏を父に持つ鶴屋怜は、MMA9戦無敗。レスリングベースで、2023年から2024年にかけて行われた『ROAD TO UFC Season 2』で3試合を勝ち抜き、UFCとの契約を決めていた。 鶴屋が初戦で対するヘルナンデスは、MMA9勝3敗でUFC2勝2敗。元HFC王者で、2023年12月の前戦では鶴屋と同門の平良達郎と対戦し、平良が右ストレートからのパウンドで2R、TKO勝ちしている。 キックボクシングのパンアメリカン準優勝・TBAムエタイ王者の肩書きも持つストライカーのヘルナンデスは、UFC初戦で元LFA王者のビクトル・アルタミラノを相手にコンテンダーシリーズ同様に1Rを奪われたが、競り合いで動きが落ちず、終盤盛り返してのスプリット判定勝ち。 2戦目はRIZINで60kg契約で元谷友貴にスプリット判定で敗れたアラン・ナシメントにスタンドのままリアネイキドチョークを極められ一本負け。連勝が「8」でストップした。 2023年6月には、ローカル14勝すべてがフィニッシュ勝利というウクライナのデニス・ボンダーと対戦。3Rに投げた際のヘッドバッドによりボンダーが失神、テクニカル判定で30-27×2、29-28の3-0で打撃の手数で勝ったヘルナンデスが勝利している。 そして、2023年12月の前戦で平良にTKO負け。その試合で平良は、1Rに寝技で圧倒。バック・マウントを奪取すると、続く2Rに右ストレートを効かせて右から左フックでダウンを奪い、パウンドアウトでUFC5連勝をマーク。6月15日のアレックス・ペレス戦に繋げていた。 沖縄の平良と千葉の鶴屋は同グループながら、同階級のライバルでもある。グラップラーの平良が立ち技の進化を見せるなか、鶴屋はUFCデビュー戦で、同じく強い組み技を軸にヘルナンデスを相手にどんな試合を見せるか。 そしてその会場は、アレックス・ペレイラvs.イリー・プロハースカのライトヘビー級王座戦がメインのラスベガスのTモバイルアリーナでのナンバーシリーズ大会となる。いきなり大観客のビッグマッチ抜擢に、UFCから鶴屋への期待も感じられるヘルナンデス戦となる。 鶴屋は米国フロリダのアメリカントップチームで堀口恭司、元谷友貴らとトレーニングを積み、国内では所属のTHE BLACKBELT JAPANに加え、グラップラーの猛者が集う、ロータス世田谷にも出稽古を行ってきた。 さらにセコンドには、かつてプロレスラーも目指していた父・鶴屋浩も敬意を抱く中邑真輔がセコンド入り。UFCとWWEを運営するTKOグループ・ホールディングスの関係もあり、日本人ファイターの共演となったようだ。22歳の鶴屋は現時点でUFCで2番目に若いファイターだ。 鶴屋のセコンドには中邑真輔も。中邑のWWEの入場曲で花道を進む。鶴屋浩代表、岡田遼がセコンド。 1R、サウスポー構えの鶴屋に、ヘルナンデスはオーソドックス構え。右前手のフックを見せる鶴屋。ワンツーもまだ遠い。左カーフはヘルナンデス。シングルレッグの鶴屋だがヒザは抜けている。足を抜いたヘルナンデスはバックを奪い、持ち上げテイクダウン。背後のヘルナンデスのヒザをヒザ十字も両足が入っている。ストレートフットロックにしぼる鶴屋は足を抜くヘルナンデスに立ち上がる。 右前手で飛び込む鶴屋。シングルレッグから金網に押し込むとボディロックから後方にそり投げ! サイドを奪う鶴屋に足をからめディープハーフのヘルナンデスにトラックポジションからツイスター狙いの鶴屋もホーン。 2R、低いシングルレッグから脇に頭を出してテイクダウンの鶴屋。ハーフネルソンのヘルナンデスに正対する鶴屋。足を手繰るヘルナンデスに門脇狙いからクルスフィックスにとらえる鶴屋。抜いて立ち上がるヘルナンデスにバック狙いも腰をずらすヘルナンデスにシングルバックから回して脇に頭を入れてツイスター狙いも組めず。サイドに移行する鶴屋。 ハーフのヘルナンデスはフルガードに戻して下からヒジ。足を効かせて胸に蹴り上げもついていく鶴屋は頭を抱えてエビ固め。潜るヘルナンデスに鶴屋は後ろ三角でヒジを突く。 3R、鶴屋の早々のダブルレッグにがぶるヘルナンデス。鶴屋はそり投げも捨て身になり上を取るヘルナンデス! しかしその際でバッティングかヘルナンデスは出血。背中を着かされる鶴屋。ハーフで抱き着き二重がらみで凌ぐと上体を潜らせるとシングルレッグから立ち上がり。金網に押し込むが、体を入れ替えるヘルナンデス。鶴屋のシングルレッグにバックを取りに行くヘルナンデスに、鶴屋はずらして立ち上がり。 互いに疲労も金網背にする鶴屋。左で脇差すヘルナンデス。いったん体を入れ替えるも戻すヘルナンデスがシングルレッグ。片足立ちでホーン。鶴屋は首を振ってケージに手をかける。 3Rはトップを取ったヘルナンデスのラウンドに。判定は3-0(29-28×3)で鶴屋がデビュー戦で、平良の5戦目の相手ヘルナンデスに極めきずれもしっかり勝利した。
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