元テレ朝アナがプラモデルのタミヤに 松井康真さん 定年後は「毎日やることだらけ」 100歳時代の歩き方 私の後半戦
テレビ朝日でアナウンサーや報道記者を務め、定年退職後、愛してやまないプラモデルのタミヤでの仕事や故郷の活性化という一歩を踏み出した。「毎日がやることだらけです」。プラモデルや故郷への思いは深く、熱い。(聞き手 小川記代子) 11月中旬、静岡市駿河区のツインメッセ静岡で開催されたタミヤフェアで、子供らが模型を走らせるレースの実況を今年もしました。所属する「動く模型愛好会」のイベントで、多くの家族連れが参加してくれました。 《「ああ、コースアウトだ」。本職の実況に会場は盛り上がる。タミヤは静岡市が本社の、世界に知られるプラモデルメーカーだ》 昨年、定年退職し、今年3月からタミヤで「模型史研究顧問」としても働き始めました。彫刻で知られる富山県井波町(現南砺(なんと)市)の生まれで、小学生のときに買ったプラモデルに不備があってタミヤに手紙を書いたら、子供扱いしない丁重な返事をもらえて大ファンになりました。その頃から製造停止になる製品を作らないで大事に取っておこうと集め始め、社会人になると拍車がかかりました。月刊広報誌「タミヤニュース」を50年経った今も定期購読し、全巻大切に保管しています。 《タミヤ愛は趣味の域を超えている》 インターネット黎明期にタミヤの歴史研究ホームページ(HP)を個人で立ち上げ、タミヤの1/35タイガーⅠ型は短期間だけパーツの色がグレーではなくダークイエロー版が発売された時期があったといった情報などを公開すると、一気に濃い仲間が集まりました。それが冒頭の「動く模型愛好会」の設立メンバーです。毎日、帰宅すると4、5時間かけて更新していました。タミヤの社員さんもHPを見ていたそうです。 《タミヤとも絆ができた》 文芸春秋から出た『田宮模型全仕事ビジュアル版』に深く関わりました。驚くことにタミヤが私を文芸春秋に推薦してくれたそうです。自分のお宝コレクションや持っている知識をすべて公開し、協力しました。 《プラモデル愛は仕事にも生きた》