PGAツアーの少数精鋭化に“上級”選手は好意的も“その他大勢”の選手から噴出する不安と不満 「あっという間に“B”に転落する」
「全会一致で決定」に理事の一人が匿名で反論
PGAツアーから、2026年シーズンから実施されるフィールド縮小策が正式発表されたのは今年11月のこと。 【写真】バレたら“永久追放”!? これがマスターズで“持ち込み厳禁”の品目です シード選手をフェデックスカップ・ランキングの125位以内から100位以内に減らし、下部ツアーのコーン・フェリーツアーからPGAツアーへ昇格できる人数もトップ30からトップ20へ減らし、マンデー予選やスポンサー推薦も現行の4名枠が2名あるいはゼロとなり、試合出場者数も現行では最大156名のところが、試合によって120名あるいは132名、最大でも144名までに抑えられる縮小化、スリム化の提案は、PGAツアーの理事会で正式に承認され、26年から実施されることが公表された。
バハマで開催された“タイガー・ウッズの大会”である「ヒーロー・ワールドチャレンジ」(12月5日~8日)の開幕前の会見で、この縮小策に対する意見を求められた大会ホストのウッズは、こう語った。 「より良いゴルフ、より良い大会をファンに提供し、ツアープロとは何たるかを定義し直すための今回の決定は、選手理事会でも全会一致で決定されたことだ」 そんなウッズの発言を受けて、やはり選手理事の一人であるパトリック・カントレーも「ウッズが言った通りだ。今回決定された縮小策は、みんなで決めたことだ」。 しかしながら、別のある選手理事が、ウッズの「全会一致で決定された」という一言に異議を申し立て、米ゴルフウイークに匿名で、こう明かしたそうだ。 「僕も選手理事の一人だ。他の選手たちから信頼され、彼らの意見を代弁するために選手理事を引き受けているつもりだ。しかし、ウッズが言った『より良いゴルフ、より良い大会を提供するための決定』のプロセスに、僕は1分たりとも参加していない(「知らされていなかった」の意)。それなのに、この施策を決定した理事のリストに僕の名前が載せられている。そして、ツアーからは縮小化施策決定のために『ご尽力ありがとう。感謝している』という内容のサンキューメールまで送られてきた」 知らないうちに討議に参加して新施策を決めた選手理事の一人とされ、名前も載せられ、謝意まで示されたと訴え出ている選手理事は、今のところは匿名希望の一人だけで、同様のケースが他にもあるのかどうかは、現在、米メディアが調査中とのこと。 いずれにしても、勝手に名前を使われた理事がいることは事実のようであり、「なぜ、そんなことになったのか?」という疑問が浮上している。