「このままではクビになる」大敗続いた22歳ガールズケイリン選手が“負の連鎖”断ち切り覚醒「もう簡単には負けられない」
自力を磨きさらなるステップアップへ
今年の1月から7月は優勝こそないが、決勝進出16回で準優勝が6回、決勝3着が6回。本デビュー後2度目のVまであと一歩の成績が続いているが、本人に焦りはない。 「決勝にコンスタントに乗れるようになって、上位選手との力の差を感じています。今の課題はトップスピードを上げることとダッシュ強化。そのために6月の松戸からフレームを変えました。サイズを小さくしたので、ダッシュの反応がよくなるようにしたい。もちろん優勝したい気持ちは強いけど、自分は優勝を意識すると結果がついてこないので…。今は自分のできることをして、後から結果が付いてくればいいと思っています」 今は焦らず、逃げて逃げて力を付けていく時期だ。渡部遥には恵まれた体格から繰り出す強烈な自力脚がある。今は自力を磨いて、トップレーサー入りを目指してもらいたい。
ふたつの目標掲げ後半戦へ
後半戦の目標は地元松山での優勝と、来年4月に岐阜で行われるGI・オールガールズクラシックの出場権獲得だ。 「松山は今年の前半に3回も呼んでもらったのに全部準優勝でした。今度呼ばれたときは優勝したいですね。あとはGI。今年4月の久留米でオールガールズクラシックの前半のシリーズ戦を走りましたが、GIを走っている選手たちは格好良かったです。緊張感もすごかったけど、自分もあの舞台で走ってみたいと思いました」 7月に松戸で行われたガールズケイリンフェスティバルは尾方真生の逃げ切り優勝で大きく盛り上がった。ガールズケイリンは単調で面白くないという意見もあるが、今年の後半戦、渡部遥の先行力がガールズケイリンを面白くしていく可能性は高いはず。さらなる成長に注目だ!