那須川天心、25年2月プロ6戦目決定が秒読み「来年はいよいよ勝負」強敵との対戦になる見通し
ボクシングWBA世界バンタム級2位でWBOアジア・パシフィック同級王者の那須川天心(26=帝拳)の25年初陣決定が秒読み段階に入った。アスリートらによる社会貢献活動を表彰する第8回「HERO,S AWARD」に選出された那須川は16日、都内で行われた表彰式に出席。来秋の世界王座獲得を見据え、来年2月とされるプロ6戦目の対戦相手が、強敵との対戦になるとの見通しを明かした。 ◇ ◇ ◇ タキシード姿の那須川が来年2月に控える25年初戦を見据えた。「今年中か来年はじめには(決定と)聞いている」とプロ6戦目発表が秒読み段階と明かした。23年4月のボクシング転向初戦から5勝(2KO)で24年を終えた。来秋のプロ8戦目あたりに世界挑戦が設定される那須川は「来年はいよいよ勝負だなと。しっかりクリアしていきたい」と声をはずませた。 次戦についてのイメージも明確にした。拳を交える対戦相手を頭に思い描き「次の試合は那須川天心という実力がもろに出る感じなので、そこを世間にしっかりと見せつけたい。自分の実力が分かる試合になる。ずっと毎日ぬかりなくやっている。みんなは早く求めたがるけれど、そこに近づけるようにやっている」とキッパリ。想像以上の強敵になることを示唆した。 授賞式ではボクシング界の先輩、元東洋太平洋ライト級王者坂本博之氏からトロフィー授与された。1月の能登半島地震で被災した石川県に対し、個人で500万円、所属ジムなど関わる関係者たちと協力し1000万円を寄付した。同県の高校の生徒からの要請を受け、卒業式にサプライズ出席。養護施設などで生活する子供たちの支援や地元千葉の「松戸祭り」も自ら参加して出店した活動などが高く評価された。 那須川は「僕は社会貢献活動をしている思いはなかった」と自然体だ。人との触れ合いを重視する姿勢は変わらない。「世界は取りたい。ただベルトを持っているから強いと思われたくない。生き方とか、生きざまをみせていく」と強調していた。【藤中栄二】