石見銀山、佐渡島金山との関係ひもとく 世界遺産記念で企画展 島根県大田市
新潟県佐渡市の「佐渡島(さど)の金山」が世界遺産に登録されたことを記念し、大田市大森町の石見銀山世界遺産センターで、企画展「石見銀山と佐渡金銀山」が開かれている。佐渡島には石見銀山の鉱山技術が伝わったとされ、生産の様子を描いた折り本など計8点を展示し、歴史的なつながりをひもとく。12月23日まで。 【写真】石見銀山と佐渡金銀山 歴史的に深いつながり
佐渡島の金山は鎖国下の江戸時代に独自の金生産技術を発展させた。技術水準は伝統的な手工業としては、世界史でも類のない最高到達点と評され、世界遺産に登録された。 企画展は、江戸時代に鉱山経営を任された奉行・大久保長安(1545~1613年)が、佐渡での採掘に使う道具の原料となる鉄を石見国から輸送していたことが分かる書状(手紙)や、佐渡の採掘、選鉱、精錬といった金生産の一連の様子を描いた全長14メートルの折り本を展示する。 倉恒康一専門研究員は「日本を代表する二つの鉱山は関わりが深い。展示を通じ、関心を寄せてほしい」と話した。 11月24日には午後0時半と同3時45分に展示解説がある。入館料大人400円、子ども200円。期間中は展示替えがある。