<エンジンOH>ずっと考えていました。「エンジンが欲しい」と。ハチャメチャだけどたまらなく楽しい オーバーホール?体験|レディーバードの旅【54話】
今回はいつもの赤いレディーバードは出てきません! 出てくるのはその中身! すごいブツがやってきました。 【画像25枚】クルマのところまで運ぶだけで何日もかかり、120kgに耐えるとはいっても家庭用チェーンブロックは非力で、全力でジャラジャラやってたらエンジンの部品をひっかけてズボンの股が見事に破けました 【レディーバードの旅54】 今のところレディーバードの走りは快調、トラブルもほとんどナシ。そんな時こそ気を引き締め、手入れは欠かさず、予備部品も入手しておきたい。 ヘッドライトやその他手に入る部品は、いつ役に立つか分からないので入手してます。そしてずっと考えていました。「エンジンが欲しい」と。 エンジンといえばクルマの心臓みたいなもの。心臓の予備があればこんな心強いことはない。それに大貴誠にはもうひとつ企み(?)がありました。 「その予備のエンジンを自分でオーバーホールすれば、もっとクルマのことが分かるじゃない!」 そう考えても実行に移す人はなかなかいないんじゃないでしょうか。いや、旧車マニアならやるのか。でも大貴誠は元歌劇スターで、レディーバードを愛してるけど機械に詳しいわけでもない。ボンネット内も掃除や点検はやりますが、内部のことはちんぷんかんぷん。しかしだれだって最初は初心者。やろうと思ったらやるのです。 ドーンとやってきましたエンジン 知らない人が見たらスクラップにしか見えないこの鉄の塊も、スバル360オーナーにとってはすごいお宝です。長年の油やホコリでギトギト、どこが継ぎ目かも分からないような機械のカタマリを、事前に教えてもらったメモを見つつ、取り外せそうな部品をなんとか取り外し(転げ落ちたボルトやワッシャーは超貴重ですから、地面にはいつくばって拾って)、ビクとも動かなかったのを、ジワジワ動くぐらい(それでも重い)にしましたよ、庭の軒先で。
引退したクルマ屋さんの倉庫に眠っていたエンジンがついに到着!
で、ドーンと来た。スバル360後期型のエンジン。引退したクルマ屋さんの倉庫にずっと眠っていたというブツです。それを(もちろん有料で)譲っていただきました。 現物は小型トラックで自宅の庭まで運んでもらった。長いこと眠っていたけどちゃんと動くらしいので、まずは貸しガレージのプロ用パーツで分解して……などと考えていたら。 「そもそも持ち上がらない!」 エンジンがこれほど重いとは。エンストした時にレディーバードを押して、スバル360は軽量だなあとか言っていたというのに! こんなに小柄なクルマでも心臓はとてつもなく重かった。 運ぼうにも、ビクとも動かない。じゃあだれか力持ちの人に力を貸してもらう、というのがふつうだと思うんですが、大貴誠はそうではない。「まずは自分でやってみたい」。どうやって。 近所の大工さんに相談したら「チェーンブロック」を教えてもらったので、そこから自分で工夫。ホームセンターでスチールラックとチェーンブロック(ともに120kgに耐える)を買ってきた。ラックをワゴン車のラゲッジにがっちりハメこんだら、ぐるぐるに縛ったエンジンをチェーンブロックで引き上げてクルマに積み込む。 この作戦はどうなったか。ええ、やりましたとも。歌劇スター時代から腕力には自信があり、娘役スターを軽々と抱き上げたりしていた……とはいえ、今回の相手はたぶん100kg超え。
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