日本とフランスでこんなに違う「美意識」。夏は日やけを愛し、低めの声で話すのが知的に
内面の美しさを映し出す意外なものは「声」
外国人は喜怒哀楽などの表現が日本人よりはっきりしているので、声も大きいと思われがちです。確かにそういう文化の国もあると思います。 個人的な意見ですが、フランスで人が振り返るような大きな声で感嘆の意を表している人をあまり見かけません。声高になにかを話しているときは、いらだって抗議しているか、なにか特別な理由で大声を出しているか、という感じです。公共の場での声の音量についてのフランス人の感覚は日本人のそれに近いのではと思います。 フランスの友人は、街で会っているときに興奮してつい大きな声を出してしまうと、すぐに気づいて「Oh, pardon. (ごめんなさい)」と言います。 フランスの美しい女優さんたちも、低めの声で落ち着いて話す人が多いのです。たとえばカトリーヌ・ドヌーブやジュリエット・ビノシュ。知性を感じさせるその声と話し方が外見の美しさにプラスして、さらに奥深い雰囲気をもたせるのだと思います。
フランス人の思う美しい人になるには
自分を受け入れて自然体で過ごす。あえて日やけをする必要はありませんが、自然に逆らわずに暮らしてみる。少しトーンを落として落ち着いた声で話す。これだけでフランスっぽい雰囲気が想像できます。 たとえるなら、外国人ながらフランス人から憧れられた晩年のジェーン・バーキンを想像していただければ、わかりやすいでしょうか。
ペレ信子