キーガン・パルマーが2連覇を達成し、新たな歴史を刻む立役者となった「パリ2024オリンピック」スケートボード・男子パーク種目
【ラン2本目】 2本目でも1本目同様にほぼ全選手は攻めのライディングをする中、1本目でミスした選手も2本目で改善してくる様子も見られたが、やはりオリンピックの舞台には魔物がいるのか半分近くの選手が転倒やミスでフルメイクできない展開に。その中でまずシャーとパルマーに続き90点台に乗せてきたのはアメリカのテイト・カリューだ。 カリューは1本目ではミスもあったが2本目ではさらにアップデートしたランを見せる。「キックフリップインディグラブ」を皮切りに「テールグラブ540」や「フロントサイドブランドスライド」など様々トリックをメイク。そして終盤には「ヒールフリップインディグラブ」や「ヒールフリップインディグラブ」を決め最後は「ボディバリアル540」をメイクし、ランをフルメイクで終えると90.17ptという評価を受け、暫定2位にまでジャンプアップ。 そんなカリューのリードを許さなかったのが今大会で自分のペースを崩さずライディング出来ているシャーだ。2本目では1本目の同じトリック構成をベースに複数のトリックをアップデート。「テールグラブ540」や「メロングラブ540」などの1本目と同じトリックに加えて「ギャップ to フロントサイドスミスグラインド」や「アーリーウープ540」を決め切り、フルメイクのランで終えるとシャー本人も自分のランに満足したのか喜びを露わにすると、選手たちも駆け寄ってシャーのランを称えた。また会場にいたレジェンドスケーターのトニー・ホークも驚く表情を見せた。ただそのランは92.23ptと暫定1位のパルマーのスコアには届かなかったが暫定2位となった。 そしてここでもう1人触れておきたいのがグラインドトリックが一際光ったイタリアのアレックス・ソルジェンテだ。近年の世界大会はオリンピック予選大会を含めて、入賞するには回転系のトリックをメイクすることが定石となっているが、彼はコーピングを流すグラインドやスライドトリックを決めるスタイリッシュなランを見せて予選では90点台をマークしていた。そんな彼はこの2本目で「キックフリップインディグラブ」をはじめ、カービングでの長い「フロントサイドスミスグラインド」、「ギャップ to バックサイドテールスライド」、そして「フェイキーノーズグラインド」など様々なバリエーションのトリックを決めると84.26ptをスコアした。
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