【今朝の5本】仕事を始める前に読んでおきたい厳選ニュース
(ブルームバーグ): 29日のアジア時間に乱高下した円相場。1ドル=160円台を付けた後に大きく反発した動きを巡っては、政府・日本銀行による覆面介入との見方も一部で出ました。ダウ・ジョーンズ(DJ)通信は、日本当局が円買い介入したと報道。そうした中でCIBCの通貨ストラテジスト、ビパン・ライ氏は、米連邦準備制度理事会(FRB)のバランスシートデータから介入の手掛かりが得られると指摘しています。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。
結実
米電気自動車(EV)メーカー、テスラは高度運転支援機能の投入で、世界最大の自動車市場、中国の政府当局者から原則承認を得た。イーロン・マスク最高経営責任者(CEO)による訪中が早速実を結んだ格好だ。関係者によれば、テスラは条件付きで承認を獲得。同社は最重要のハードル2つをクリアしたという。一つはマッピングおよびナビゲーション機能に関する中国インターネット企業、百度との提携、もう一つはデータセキュリティーとプライバシーの対応における要件だ。
「iPad」も
米アップルのタブレット「iPad(アイパッド)」が欧州連合(EU)のデジタル市場法(DMA)の規制対象に追加された。これによりアップルは今後6カ月に、自社のタブレットエコシステムがDMAに定められた一連の措置を確実に順守するよう対応する必要がある。DMAは大手テクノロジー企業の製品・サービスによる不当競争の事前阻止を目指している。
最後の10分間
米国株の取引時間は通常390分だが、ここにきて最後の10分間のみが相場にとって重要になりつつあるかもしれない。アルゴリズム取引を開発するベストExリサーチがまとめたデータによると、S&P500種株価指数採用銘柄の株式売買では、全体の約3分の1が最後の10分間に執行されている。この割合は2021年の27%から上昇している。
金利高が圧迫
米国債利回り上昇に圧迫され、米企業の好調な決算シーズンが輝きを失っていると、モルガン・スタンレーのマイケル・ウィルソン氏が指摘した。市場の利益予想を上回った企業の割合は「高い」ものの、株価の反応は限定的だと同氏は分析。年初から記録破りの上昇が続き、バリュエーションが膨らんでいることを理由に挙げた。同氏はリポートで、「金利上昇がバリュエーションへの圧力になっているためだと考える」とし、米連邦公開市場委員会(FOMC)が今週の会合でハト派傾斜を示唆しない限り、「この状況は短期的に続く可能性がある」と記した。